B・B・キング
ブログほどには関心のないフェイスブックだけど、いちおう会員になっていて、好きな音楽というところにストーンズやドアーズ、アンジェラ・ブラウンの名を登録しておいたら、そっち方面からB・B・キングの訃報が舞い込んできた。
そういえばおとといの新聞にも記事が出ていたっけな。
なにか書こうと思ってけろりと忘れていたのは、やっぱり認知症かねえ。
ここに載っけたのは上記の3ミュージシャンから送られてきたキングの写真(1枚に合成してある)。
むかしロック・ミュージシャンたちが猫も杓子もブルースに凝ったことがあり、ロックに狂っていたわたしも、当然ながらブルースをよく聴いたことがある。
つい気安くブルースというけど、12小節であること、コード進行はどうのと、音楽的にきちんとしたきまりがあるそうだ。
わたしは理屈で音楽を聴くわけではないから、きまりはどうでもよくて、とにかくしゃにむにレコードを聴きあさったものである。
趣味に凝るとそれを徹底的に追求するのがわたしのイケナイ性格で、そのうち輸入盤専門店で、ベッシー・スミスやロバート・ジョンソン、ジェシー・フラーらのレコードまで買いあさり、これはどうも、さすがにマニアックすぎると後悔したこともある。
B・B・キングについては、自分のギターにルシールという名前をつけ、それとかけあい漫才ををするような彼の演奏がのっけから心地よくて、もう最初から熱心なファンになってしまった。
エド・サリバン・ショーに出演していた映像まであるくらいだ。
こうやって YouTube を愛用しているわたしがいうのは申し訳ないけど、足でレコード店をめぐり、めずらしいレコードを掘り出す楽しみはまったく過去のものになってしまったようだ。
わたしがとくに気にいったキングの曲が、新しいスタイルのブルースに挑戦した「スリル・イズ・ゴーン」。
これはもともとは他人の歌のカバーらしいけど、キングのかけあい漫才の背景にストリングスを入れた、イージーリスニング的なブルースである。
厳格なファンというやつは、新しいスタイルというとたいてい文句をいうものだから、この曲を大衆に迎合したポップスみたいとけなす人がいるかもしれない。
なんだっていいさ。
この曲は旅のビデオなどを自作するとき、ゆるゆると流れる景色のBGMにももってこいのところがあって、何度も勝手に使わせてもらったことがある。
著作権料を払ってないけど、どうもありがとうと、追悼の気持ちにあわせて、ここで彼に感謝しておこう。
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