我田引水
米国の日本研究者らが 「偏見なき清算」 を呼びかけた。
という記事が今朝の新聞の1面、および3面にも載っていたから、わりあい大きな扱いといっていいようだ。
偏見なき清算なんていうと、すぐに慰安婦問題に結びつけちゃうのがウチの新聞の悪いクセだから、疑惑いっぱいで読んでみた。
わたしの知ってる人はあまりいないけど、ここに名を連ねた研究者は日本についてのエキスパートばかりらしい。
しかし引用されている文章を読んだかぎりでは、きわめて真摯な、現在の日本をとりまく状況に対する提言のようである。
「慰安婦問題に限らず、日本政府に向けられたものでもない」 とことわっていることや、中韓への批判も盛り込まれているというから、どちらか一方に加担しているわけでもなさそうだし、「国家主義、史実曲げる」 という見出しにしても、どうもウチの新聞とはべつの意図を持った呼びかけだったような気がする。
日本の研究者であるなら、とうぜん慰安婦問題で朝日新聞が訂正謝罪したことも知っているだろう。
それなのに研究者らの発言を我田引水して、自分たちの主張に沿ったように解釈されては、彼らも迷惑だ。
そもそも誤りを認めたくせに、いつまで慰安婦、慰安婦といい続けるのか。
後段の 「政府の姿勢を憂慮」 という記事にしても、日本政府が米国の教科書に注文をつけたということが、それほどおかしいとは思えない。
間違った内容なら訂正を求めるのが当然で、これを圧力や干渉ととらえるほうがおかしい。
そして慰安婦問題が間違いだったことは、そもそも朝日新聞が認めたことではないか (これは去年の10大ニュースのひとつだ、とわたしは思う)。
あいかわらず、ウチの新聞の内部に巣くった病根は根絶されてないなあと、ひさしぶりに腹の立つ記事。
それでも購読をやめない自分について、いろいろ考えてしまう。
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