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2015年7月29日 (水)

カリマンタン/イスラム

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現在の世界はイスラムに戦慄している。
中東、アフリカ、ヨーロッパで、イスラムの独自性を強調する勢力が暴れまわっているのはご存知の通り。
インドネシアは世界一のイスラム人口をかかえる国だけど、まだ異なる宗教が平和に共存しているみたいでホッとする。
バンジャルマシンには、仏教の寺院もキリスト教の教会もあるのである。

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ある日、街をぶらついていて、異様な光景を目にした。
ふだんなら往来の激しい通りを通行止めにして、大勢の男性が道路のまん中に整列しているのである。
3、400人はいるんじゃないか。
すぐかたわらに大きめのモスクがあって、ここから拡声器でお祈りの言葉が流されているから、イスラムの礼拝だけど、なにも道のまん中でやらなくても。

いっしょにいた長髪クンに、キミはやらないのと聞くと、ボクはいいんですという。
そういわれれば、封鎖された道路の周辺でもまだ営業している店もあるし、街はふだん通りの活況を呈している。
あまり強制されているようではない。

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いずれにしてもめずらしい異様な光景なので、写真に撮ろうとホテルからカメラを持って出直したころには、全員が地べたに座っていた。
男ばかりで女はいない。
なんかカルト宗教の集会みたいで、日本人にはかなり不気味。

彼らの敬虔な気持ちはわかるけど、無神論者のわたし、人間以下のわたしには、まえに書いたようにイスラムに対する疑問もある。
むかし中国の西安で、回教徒たちが住む街の一画を訪ねたことがあるけど、そこは貧民窟といっていいような場所で、貧しさが日本人の想像を超えていた。
するとすぐに中国による異教徒の差別だなんて騒ぎ出す人がいる。
しかし回族というのはイスラム教徒というだけで、その大半は漢族と見た目はそれほど変わらない人々である。

西安でわたしは考えた。
なぜ回族はこんな貧しい環境にあまんじているのだろう。
推論だけど、結論はすぐに出た。
とにかく頑固なまでに自分たちの生き方に固執し、グローバルな変化というものを受け入れない。
ふつうの中国人なら、時代の変化に合わせて、金儲けにすばやく反応する敏捷さがあるのに、彼らはそうではない。

貧民窟のような汚い食堂の奥で、ツギの当たったエプロンをして、うどん粉を練っている美しい娘がいた。
彼女は欧米系の顔立ちをしていて、日本に生まれていればモデルでも勤まりそうなくらいのかわい子ちゃんだった。
なぜ、あなたはもっと美しく着飾らないの。

おおきなお世話といわれてしまいそう。
バチ当たりのわたしが関わる問題じゃないんだろうけど、彼らのためにわたしは、宗教と人間の関わりについて考えてしまう。
イスラムを見るたびに考えてしまう。
正しい生き方を信念としてかかげることと、時流の変化に合わせるってことは両立しないものなのだろうか。

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最後の写真は、わたしのホテルで開かれていたイスラムのパーティのようす。
比較的裕福な人たちの集まりのように思える。
イスラムでも格差が広がっているとしたら、もはやそうした動きを食い止めるのは、「イスラム国」 のような暴力しかないのだろうか。

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