カリマンタン/最後のクルーズ
帰国する日、飛行機がバンジャルマシンを出るのは夜の8時である。
こういう状況は何度も体験しているけど、昼にホテルをチェックアウトして、それから夜まで時間をつぶすのはけっこうツライ。
荷物はまとめてしまってあるし、遠っ走りして事故にでも遭ったらまずいから、行けるところもかぎられている。
そういうわけで、帰国日は昼のぎりぎりまでホテルでごろごろし、チェックアウトと同時に荷物をホテルに預け、身軽になって2、3時間ていどの小旅行に出ることにした。
その後、土産を買ったりメシでも食っていれば、そろそろ夕方になるだろうから、早めに飛行場へ行っていればいい。
で、小旅行の行き先として選んだのが、またしても運河クルーズだ。
この旅でいちばん印象に残り、いちばん素晴らしいと思ったのがこれだから、最後にもういちどしっかり記憶しておこうというわけ。
長髪クンと交渉して2000円でアレンジしてもらったから、費用の点でもまあまあ格好のヒマつぶしだろう。
運河クルーズといっても例の “はきだめ運河” ではない。
コースは2回目のもの、つまりマルタプラ川をさかのぼり、途中から支流に入ってプラト川に抜け、クンパン島のわきを通って、二つの川の合流地点からまたマルタプラ川にもどって、帰ってくるというものにした。
今度ははじめからまっ昼間の航海で、2、3時間でもどれるコースとしては、これがいちばん変化があっておもしろい。
このときのようすを6分ほどの映像にまとめてみたので、興味のある人は以下のアドレスをクリックするか、YouTube で 「バンジャルマシン運河クルーズ」 という言葉を検索してみればよい。
ただこの運河クルーズは、思っていたより短時間で終わってしまった。
これじゃヒマつぶしの効果がないというので、長髪クンのオフィスに行き、となりにあるガルーダインドネシアの営業所に顔を出したのが混乱の始まり。
その顛末はこの紀行記の最初に書いたので繰り返さないけど、わたしは大慌てで空港へ向かうことになった。
おかげで最後はあわただしいまま、10枚ぐらいまとめて買って帰ろうと思っていたTシャツも買うヒマがなかった。
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