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2015年10月 8日 (木)

アナログ人生

わたしのアパートのとなりは、都心ではめずらしい専業農家である。
家のまわりがそのまま農地になっているので、ベランダで洗濯物を干しているときなど、その家のあるじが畑で農作業をしているのが見えることがある。
農民としてはなかなか腕のいい人のようで、季節によってさまざまな野菜が実ったり、いろんな花が咲くのが、わたしの部屋からも見える。

あるじはわたしと同年輩かそれ以上の、朴訥でまじめそうな人なんだけど、ご多聞にもれず、後継者不足・・・・・どころじゃない。
バブルに浮かれていたころ、この家に嫁に来ようという女性はひとりもいなかったようで、彼はいまだに独身だ。
いっしょに暮らしていた母親は認知症をわずらったあげく、数年まえに亡くなって、目下の彼はひとり住まいのまま、黙々と畑を耕し、作物を育てている。

わたしは自分が生きるために苦労や努力をしたとは思わないけど、この人の場合はどうなのだろう。
それはひたすら先祖の土地を、先祖と同じやり方で耕しているだけで、そんなものは苦労でも努力でもないという人がいるかもしれない。
そんなふうにアナログ的生き方をしてるから、デジタル時代に乗り遅れて落ちぶれるんだよと、株のトレーダーあたりならいいそうだ。

アナログ的生き方ってのは罪だろうか。

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