あかつき
金星探査船「あかつき」が忘れたころになって金星の軌道に入った。
これからはま近からじっくりと金星を観察できるわけだ。
するてえとどうなるか。
金星はユニークな惑星である。
夜明けか夕暮れにしか見えず、それ以外の時間はどこかへ姿を消してしまう。
その表面は厚い雲におおわれていて、けっして地表をうかがうことができない。
雲におおわれているということは、水があるということで、厚い雲ということは、おそらく地表は海なのであろう。
海ならクジラやマグロが生息している可能性があるし、陸地もあるとすればシダやソテツのような原始の森が広がっていて、ティラノザウルスやプテラノドンみたいなのがいるかもしれない。
この雲は炭化水素の雲という説もある。
それなら海は海でも、石油の海なのではないか。
そうだとするとエネルギー危機なんか一発で解消だし、とうぜん強欲な石油メジャーが触手を伸ばすだろう。
慢性的なエネルギー不足の中国もむろん黙ってない。
人間は住んでいそうにないけど、金星上でまた石油の利権をめぐって、人間の醜い争いがくりひろげられるかも。
とまあ、こんなことを書こうと思ったけど、これ古いSF小説の原稿だったよな。
こういうことを本気で信じていた人もいたんだよ、わたしが子供のころは。
| 固定リンク | 0
コメント