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2016年1月31日 (日)

ターミネーター

先日、もう何度もTV放映されている「ターミネーター」がまた放映された。
なにをいまさらって感じだけど、第一作はもうだいぶ記憶が薄れているから、ヒマつぶしに観てみた。
荒唐無稽な娯楽映画なので、思想や哲学についてゴタクをいっても仕方がない。
でもこれを観て、ふと思ったことがある。

映画のストーリーは、未来社会から人間のかたちをした殺人マシーンが、時空を超えて現代にあらわれるというもので、この未来社会では、人間とコンピューターに支配された機械軍が争っているという設定らしい。
戦闘は機械軍のほうが優勢で、人間軍は一方的に押しまくられている。
このへんは優秀な火器を持ったスペイン人と、弓矢しか持たないインカ帝国軍の戦いのようである。
そして現代の多国籍軍と、イスラムの過激派の戦いのようでもある。

イスラムの過激派はピックアップトラックに重火器を積んで、あっちこっち移動しつつのゲリラ作戦。
多国籍軍のほうは無人機を飛ばして、遠くはなれた場所から暗視カメラで標的を狙い、ピンポイントのミサイル攻撃だ。
過激派を人間軍に変えれば、映画の中でも似たような光景があった。

J・キャメロンがこの映画を作ったのはもう30年以上も前だ。
未来の戦争については、こうなることは誰にでも予測できたけど、それにしても現実が空想を、いまちょうど凌駕しているようでオソロシイ。
コンピューターなんぞに縁のない無知な人々にとって、グローバル化を受け入れるのは、格差社会の底辺に固定されるようなものだ。
コンピューターを操る、あるいはそのしもべとなって操られる人間だけが幅をきかす。
そんな世界秩序におとなしく従えというのか。
「ターミネーター」の世界では、人間は無慈悲なコンピューターと絶望的な戦いを続けているのである。

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