またCG
わたしは凝り性なので、たとえばホームページを作らせたりすると、ならべた画像の上端をきっちり揃えなくちゃいかんとか、ロゴをあと1ミリ右に寄せなければならないなどと細かいことを言い出して、まわりの人間を困惑させることがある。
わたしはプロのデザイナーじゃないけれど、わたしのまわりはわたしよりさらに素人、つまりデザインなんてものと無縁の人間ばかりだから、どうしてもそこまでやるかという話になってしまうのである。
しかし、わたしの凝り加減など可愛いものだ。
昨夜NHKで放映された 「『スター・ウォーズ』とILMの40年」 という番組、そこで観たあちらの映画スタッフの凝り加減はハンパじゃなかった。
ILMというのはジョージ・ルーカスが、自分の映画のために設立した特殊効果を作るためのスタジオで、コンピューター・グラフィック (CG) を使う技術では、最先端をいく制作集団のことである。
わたしはSFファンだし、映画のCG技術にも興味があるので、この番組をひじょうな好奇心をもって観た。
以前 「ゼロ・グラビティ」 という映画を観たときも思ったけど、こういうアメリカ映画で、スタッフの凝りまくりようはなみたいていじゃない。
大勢のスタッフが集まって、もうちっと砂漠の砂つぶを表現できないか、このロボットの塗装が強すぎる、遠くから見た宇宙船の窓が本物らしくない、あそこがおかしい、ここを直すべきだとけんけんがくがく、わたしが見てさえ、そこまでやるかってなもん。
でもそこまで凝っても、わたしにはテレビゲームとおんなじにしか見えない映像もあったけど。
そういうケチはべつにして、これを観ていてつくづくうらやましかった。
わたしがもっと若けりゃCGの勉強をしてみたかったものを。
「スター・ウォーズ」 みたいな映画を作ってみたかったものを。
現在のわたしには、老眼の進行で、もうコンピューターの勉強はムリである。
すこし生まれるのが早すぎたなあと思う。
せめて3Dで絵を描いてみたいと思って、むかし「シェイド」なんてソフトの勉強をしたことがある。
マスターすることはできなかったけど、おかげでCGの楽しさや、はかりしれないその可能性について、すこしは知ることができた。
過去にも披露したことがあるそのころの絵を、未練たらしくまた載せてしまおう。
最後にグチをもうひとつ。
最近のこの手の映画、どうしてああせせこましいのかねえ。
アップテンポで目まぐるしくなけりゃ映画じゃないみたい。
映画ファンの大半を占める最近のバカ者、いや若者は、それを求めているっていうのかい。
わたしの世代が求めているのは 「2001年宇宙の旅」 みたいな、ゆったりした、自分の頭で考える映画なんだけど。
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