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2016年2月20日 (土)

湯沢温泉/雪国へ

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川端康成の「雪国」は〝国境の長いトンネルを抜けると雪国だった〟という有名な一節で始まる。
今回のわたしは高速バスで湯沢に向かったけど、関越トンネルを出たとたんに、あたりが銀世界に変わったところはいっしょ。
最近は暖冬が騒がれているから、小説のころにくらべると雪の量は減っているだろう。
でもよく読むと、小説の中には何度も湯沢温泉が出てくるのに、雪の最盛期の1月、2月が舞台になることはいちどもないのである。

バスの中では小説の主人公である島村という男と、駒子さんの出会いについて考えていた。
宿に泊まっていた島村が、退屈しのぎに芸者を呼ぶのがそもそものきっかけだけど、ちょっと話がうますぎるような気がしないでもない。
うまい具合に趣味が一致して話がはずんだ。
それだけで芸者が客に、身もこころも捧げるような関係になるだろうか。
主人公が映画の中の池部良か木村功みたいならありうる話かもしれないけど、島村は妻子持ちで、小太りの中年男らしい。
最近のアメリカ映画だってそんなお手軽な脚本はないぞ。
わたしがこの本を最後まで読んだ記憶がないのは、こうした納得できない筋立てのせいかもしれない。

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トンネルを抜けると、もうまもなく湯沢なので、この点についてあまりしつこく考えているわけにいかない。
わたしは降りる準備をした。

降ろされたのは高速道路のインターチェンジの上だった。
駅まで歩いて行けない距離じゃないけど、たまたまこの日は雪が降っていたので、タクシーを呼んだ。

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