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2016年3月26日 (土)

極上ホテルのプール

A

世界的な旅行サイトのトリップアドバイザーからメールが来た。
「世界の人気観光地いよいよ発表」 だって。
どれどれと読んでみる。
「極上ホテルのプール14選」 という紹介があって、ここに載せたのは、上からモルディブにある某ホテル、つぎは上海の外資系ホテル、最後はギリシアのサントリーニ島にあるホテルのプールだ。

B

なんか異次元の世界って感じ。
いいなあ、5月の連休にでも行ってみるかねえと、あまり気にならないけど少しだけ気になって、確認してみたら、ここで紹介されているホテルの中には、1泊が11万円なんてものもあった。
身のほど知らずにもほどがある。
いえ、わたしじゃなく、トリップアドバイザーのこと。
相手を見てからメールを出せ。

こんなホテルに(無理して)泊まっていたとすると、まわりは金持ちばかりで、こっちまでセレブだと思われてしまうのではないか。
うちのビルを買ってくれませんか、いっしょに◯◯に投資しませんか、今夜はタキシードパーティですよ、なんて話を持ちかけてくる手合いは無視するとして、ホテルのプールでだらしなくくつろいでいると、きれいな女の子がささやきかけてくるかもしれない。

C

バブル華やかなりしころ、日本の群馬県の草津温泉に 「クーアプラザ草津」 という温泉施設があった。
デラックスな高層マンションに付属した施設で、屋根つき温泉プールとサウナ、ジャグジーに、さまざまアスレチック設備がつき、屋内に定期的に虹がかかり、スタッフの女の子は20人ぐらいいて、いずれも美人ばかりという、とにかくハンパじゃない豪華な施設だった。

近くの安い旅館に泊まっていたわたしが、タオルを下げて泳ぎに行ってみたら、スタッフの娘に話しかけられた。
ここのマンションにお住いの方ですかと聞く。
いえ、そこの安ホテルに泊まってますとはいえなくて、ええ、まあ、そのなんて曖昧な返事をしていたら、田舎育ちの彼女の目には、たぶんまだ若かったわたしが金持ちの御曹司にでも見えたのだろう。
触れなば落ちんという感じで、しきりに自分を売り込む。
わたしがマンションにお住いだったら、ワインでもえさにして、彼女を部屋に引っ張り込むのは容易であったと思われる。

こんな簡単に女の子がくどけるものかと、そのときだけはつくづくお金持ちがうらやましいと思ったね。
いまは現実を受け入れて、身分相応に、大切なのはゆるやかに生きることだという確固たる信念を持っているからそうでもない。
いえ、負け惜しみではなく。

ついつい思い出にひたってしまったけど、わたしもひとつ貯金をはたいて、トリップアドバイザーが押し売りしてきたホテルに泊まってみるか。
調べてみたら、上記のプールのあるギリシアのサントリーニ島のホテルは3カ月先までふさがっていた。
アホらしくなってそれ以上調べなかったけど、世間にはいるんだねえ、こういう人が。

妄想はこのくらいにして現実に舞いもどると、草津の 「クーアプラザ草津」 はその後零落して、現在は施設がどうなったかもわからない。
バブルの夢よ、いまいずこ。
ザマミロ。
貧乏人は性格がわるいのだ。

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