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2016年4月19日 (火)

富山湾/ほたるいかミュージアム

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駅からまっすぐ歩いた突き当たりは「はまなす公園」という公園で、そのうしろはすぐに富山湾である。
「ほたるいかミュージアム」は公園のとなりにあった。

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ミュージアムに行くまえに、はまなす公園の岸壁から海をながめた。
ひょっとすると、この前夜にもホタルイカの身投げがあって、打ち上げられたイカの姿が見られるかもしれない。
ここで説明しておくと、「ホタルイカの身投げ」というのは、夜間におびただしいホタルイカが海岸に殺到して打ち上げられるという、この季節の富山湾だけで見られるめずらしい現象である。
わたしの今回の旅の目的もそれを見ることだったのだ。

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残念ながらこの日のこの海岸には、1匹のホタルイカも打ち上げられていなかった。
水はきれいで、波消しブロックについた海藻が、ゆらゆらと波に身をまかせているだけだった。
岸から近いところにカモメならぬ、カモが群れていた。
平和でいいけど、退屈なところだ。

退屈なのももっともで、まだ開館して間もないこの時間には、ほたるいかミュージアムの見学者はほとんどいなかった。
沖縄の美ら海水族館のように、やはりこういうところは見学者が大勢いないと寂しいものだ。
受付の娘にいつもこんなものですかと訊くと、いまは学生さんの春休みが終わったばかりなのでとかなんとか。
駐車場は広いから混雑する日もあるってことらしい。

ミュージアムの売店に、ホタルイカ観光船の申し込みはこちらという表示が出ていた。
観光船は満席のはずだけど、ひょっとすると別の船という可能性もある。
念のため聞いてみたら、やはりいっぱいで乗れませんという。
漁船が出ていってホタルイカの網を上げる、そしてそれを見物できるのは1カ所だけで、観光船もせいぜい1隻か2隻しか出ていないらしい。
来年は3月から申し込みを受け付けてますだって。
こちとら来年まで生きているかも定かじゃない男だけどねえ。

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がっかりしてミュージアムに行ってみる。
4番目の写真にある円形の屋根をもった建物がミュージアムで、となりは売店、塗装がはげている5番目の写真はミュージアムの壁面だ。

ここでの見ものはやはりホタルイカである。
のそのそと入っていくと案内係が、いまちょうどホタルイカのショーが始まるところですという。
彼女にせかされて入った部屋は、階段状になったホールのまん中に、2×3メートルほどの生簀がこしらえてあって、その中に2、30匹のホタルイカが泳いでいた。
生簀の底に魚網がしいてある。
部屋をまっ暗にして両側から網をそうっとたくし上げると、生簀のホタルイカはその刺激でチカチカと美しい燐光を放つ。
これはたしかに美しい。

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わたしはカメラを取り出そうとして、撮影はダメですといわれてしまった。
ストロボなんか焚く気はなかったんだけど、たとえOKだったとしても、この場で写真に収められたかどうか自信がない。
そのくらい小さな光なのだ。
YouTubeにホタルイカの発光ショーをとらえた映像もアップされているけど、それを見てもあまりよくわからないくらいだ。

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