タイ/似たもの同士
トリップアドバイザーからお知らせがきた。
なんと、チェンマイのホテルの紹介だ。
ええっ、なんでおまえら、わたしがチェンマイに行くのを知ってんのさ。
そういえば “るるぶ” や “じゃらん” からも、ここんところタイ旅行のお知らせや広告ばかりが来る。
これはスパイウェアのせいだろう。
どうもわたしのパソコンの中は、わたしの行動を探ろうと間諜が暗躍する、戦前の上海みたいな無法地帯になっているらしい。
しかしもう飛行機もホテルも予約済みだわさ。
いくら格安ホテルを紹介されたって、ご希望にはそえないのだ。
でも、これじゃわたしの個人情報までが、湯水のごとく溢れ出しているにちがいない。
こないだなんか、わたしも利用したことのあるJTBでも顧客情報が盗まれたなんていってたしな。
人に知られて困るような情報は持ってないから、べつに構わんけど。
今朝はトリップアドバイザーからお知らせの第2弾。
今度はチェンマイの観光名所を教えますだって。
こういうお知らせなら、参考にならないでもないから、まあガマンしよう。
それによると
屋根が半分吹き飛んだワットチェディルアン(チェディルアン寺院)とか、これでもかと金ピカのまばゆい寺院、芸術的センス皆無の仏像、3Dアート美術館、チェンマイの人気レストラン・トップスリー、空港からの送迎が1389円なんてお知らせの中に、ワットプラタートという寺院にある子供の石像写真があった。
この写真を見たとたん、井の頭公園の彫刻館にある北村西望の「笑う少女」を思い出した。
この彫刻をよくおぼえているのは、彫刻館にある西望の作品の中で、これがわたしが感心した数少ない作品のひとつだったから。
両方とも愛くるしい所作がよく似ている。
どうせ行くアテがないのだから、チェンマイではこれでも見に行くか。
調べてみたら、ワットプラタートというのは山の上にあり、ひじょうに眺めがいいところらしい。
ただ駐車場はいつも大混雑というから、チェンマイは欧米人にも人気のある観光地のようだ。
考えてみれば、いまや欧米人にとっても、安全で快適に観光できる国といえば、タイやインドネシアや日本ぐらいしか思い当たらないものねえ。
この寺院の子供の石像には、背景の壁にヤモリが写っているけど、わたしはこういうのが見たいんだよ。
添付した画像は、左がワットプラタートの石像、右が北村西望のブロンズ像。
こうやって、まだ行くまえから紀行記を書く。
じっさいには出発直前になって、ケガや病気をして、旅そのものが挫折するかもしれない。
それでもいいんだ。
わたしはコンピューターやネット環境が発達した現在、リアルタイムで紀行記を発信するという試みに挑戦したいんだよね。
ちょうど宮沢賢治が「小岩井農場」という詩で実行しようとしたことを。
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