タイ/ワット・プラシン
リゾートに来たらサンダルである。
短パンにTシャツ、サンダルがリゾートのユニフォームという信念のわたしは、安いサンダルを求めてホテルを出た。
ホテルの近くの十文字交差点であたりを見まわしたら、ほんの50メートルほど行ったところに、金ピカの壮麗なタイ式寺院があるのが見えた。
うかつな話だけど、わたしはホテルや交通機関についてはしっかり事前調査をするくせに、名所旧跡についてさっぱりということがよくある。
これはもう語り草になっていることだけど、むかし中国の西安に行ったときは、現地に着くまで有名な兵馬俑のことをぜんぜん知らなかった。
さて、50メートル先の寺院。
この寺院はワット・プラシン(ワットは寺院の意味)といって、チェンマイで1、2位をあらそう有名な寺院だった。
有名な割には入場無料だったので、買い物ついでに立ち寄ってみた。
豪華絢爛なものだけど、写真があるのに言葉で説明するのは時間のむだだから、ブログに書くのはもっぱら感想のような観念的な部分だけにしよう。
有名な寺院だから観光客も多い。
大型バスで乗りつけてくる中国人の団体もある。
タイでは寺院に入るのに短パンでは失礼だと聞いていたので、この日から短パンいっぽんやりのわたしは、もっぱら建物の外からばかり見学していた。
この写真は中国人の団体だけど、みんなズボンばかりだ。
あの国の住人は上からの指示に従順だからだろう。
ところが欧米人の若者はほとんど短パンのままだ。
なかにはそのまま本堂の中まで入っていく者もいる。
チェンマイではあまり規則が厳格ではないようだということがわかり、以後はわたしもそれをみならった。
もっとも寺院に興味はないので、めったに本堂の中にまでは立ち入らなかったけど。
タイも仏教国だし、信仰心の厚さでは、最近排外主義が問題になっているイスラムにひけをとるものではない。
わたしが行ったときも、地面にひれふして熱心にお祈りを捧げているオンナの人がいた。
タイの仏像の中には、極端にリアルに人間を模したものがあって、それをべつの寺院で見たとき、てっきり本物の人間が正座しているものと思ってしまったくらい。
彼女らが拝んでいた庭の仏像もかなりリアルだけど、金ピカであるから、これはまあ、人間とまちがえるおそれはない。
しかし宗教ギライのわたしは、どうも、それが華麗であればあるほど不純なものを感じてしまうのである。
カトリックに反発してプロテスタントが生まれたように、宗教が装飾を身にまといすぎると、反発を感じる人間もいるってことだ。
こういう点では、日本の素朴な、くすんだ木像のほうがまだしも、宗教本来の目的にふさわしいと思う。
ひとまわりしてもどってきたら、門のわきで若い娘が自作の絵を売っていた。
菩提樹の葉に描いたという細密画で、日本語の説明まであった。
額に入れられて、なかなかきれいなものだけど、木の葉がキャンバスでは日持ちしないのではないか。
なにか防腐処理でもしてあるのか聞きたかったけど、タイ語も英語も話せないわたしには無理だった。
愛想のいいカワイイ娘なので、仲良くなりたかったのに、作品も彼女自身も写真はダメだそうだ。
仕方ないから宣伝用のポスター写真だけ載せる。
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