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2016年7月21日 (木)

タイ/街歩き

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ワット・プラシンを裏からながめたあと、そのまま、今度は正方形の旧市街の東を目指した。
地図をみると、ワット・プラシンからまっすぐに、ターペー門という、かっての城郭の東の門まで通りがのびている。
この通りは日曜の夜になると歩行者天国にして、ナイトバザールが開催される通りだから、チェンマイの目抜通りといっていいだろう。

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商店やレストランをのぞきながらぶらぶら歩く。
いったい何が楽しいのかと訊かれそうだけど、それはもちろん変人のわたしの勝手。
新宿や原宿、青山通りなどをあてもなくさまよっていた、若いころの自分を思い出してしまう。
歩き疲れたら、トゥクトゥクはどこでも掴まるから、それでもどればよい。

この国では、車は日本と同じ左側通行である。
そのせいかどうか、走っている車はトヨタ、ホンダ、いすゞ、三菱など、圧倒的に日本車が多い。
バイクのレンタル屋はいたるところにあり、しかもノーヘルでも問題はないらしい。
外国人なら国際免許なしでも借りられそうだ。

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この通りに面した店の中には、ときどき原宿、麻布あたりに持っていっても通用しそうな、はっとするほどモダーンな店がある。
そのいっぽうで、古い寺院もいくつもある。
寺院や店頭には、いかにも南国ふうな変わったかたちの花が咲き乱れ、街路樹でさえ奇妙な実をつけているものがあって、歩いていて退屈しない。

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やがて前方にチェンマイで、ワット・プラシンと並ぶもうひとつの有名な寺院であるワット・チェディルアンの屋根が見えてきた。
ところがこのへんでまた雨が降ってきた。
しかも今度は土砂降りだ。
やむを得ずシャッターが閉まっていた商店の軒先で雨宿りをする。
目の前にYAMAHAの看板。

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なかなかやまないので、いっそタクシーをつかまえてホテルへもどろうかと考えた。
このときまでわたしは、市内をたくさん走りまわっている郵便集配車のような赤い車を、流しのタクシーとは思っていなかった。
ところが若い娘が手を上げて停めているのを見て、これもタクシーとして使えることがわかった。
あとでわかったけど、この赤い車はソンテウといって、ピックアップトラックを旅客用に改造した乗り合いタクシーなんだそうだ。
ただ、乗り合いだからほかに客がいた場合、まっすぐホテルに帰れるかどうかわからない。
料金も交渉で決めなければならない。

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けっきょくうじうじして、いつまでも雨の中にたたずんでいることになった。
雨宿りをする店はいくらでもあるので、そのうち交差点のかどにあるカフェに移動した。
ただですわるわけにもいかないからジュースを頼んだけど、ここでミドルサイズはハワイといっしょで、日本人にはビックサイズだった。

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この店でまたぼんやり通りをながめる。
中国人の若い娘たちが傘をさして右往左往している。
中国人であるという確証はないけど、街の中はいたるところ中国語の説明ばかりだから、たぶん中国人だろう。
日本で爆買いをする彼女らは、ここタイでも例外ではないのだ。

雨は1時間ほどでやんだ。
ついでだからワット・チェディルアンを見学していくことにした。

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