タイ/ワローロット市場
おい、ワローロット市場までいくらで行く?
60パーツですね、旦那。
高い、50パーツにまけろ。
60パーツだって180円ぐらいだから、ソンタオ相手には気のドクなようなものだけど、とにかくチェンマイに着いて3日目は、そうやって市場の見学に行くことにした。
わたしはどんな国に行ってもたいていは市場に出かける。
ヘタな名所旧跡よりおもしろい。
金ピカのお寺を見たって、この国はたいへん裕福なのかと変な誤解をしかねないけど、市場を見ればその国の食文化、生活のレベルのみならず、博物学にも理解が深まると心得ているのである。
この日も曇り空で、けっして暑くはなかった。
ネットニュースを見たら、日本じゃ熱中症多発だそうだ。
わたしの幸運はまだ続いているみたいと、意を強くする。
ソンタオは途中で、やはり市場方向に行くというおばさんを拾った。
ワローロット市場は、正方形のチェンマイの外側、東の方のピン川のほとりにある。
ごちゃごちゃと店が入り組んだところで、このあたりは中国や東南アジアの一般的な市場と同じだけど、規模はかなり大きい。
5番目の写真は道路にかかった歩道橋の上から撮ったもので、市場は手前の左側にあり、ここではそのほんの一部しか写ってない。
写真のまん中あたりにグリーンの屋根の建物が写っているけど、ここは少数民族専門の店舗が集まっているところらしい。
この市場には少数民族の市場もあるというので、首長族が見られるのではないかと期待していた。
タイの少数民族の中には、子供のころから首に金属の輪をはめ、輪の数をどんどん増やしていき、おとなになるころは異様とも思えるくらい首を長くするという、キリンの進化を人間で実践しているような民族がいる。
しかし最近ではどの国でも伝統や習慣をバカにする傾向があるから、若い人たちはあまりやらないようで、少なくともわたしが見た範囲では、首の長い女性はひとりもいなかった。
7番目の写真に写っている婦人は少数民族のようだけど、首の長さは普通である。
わたしはソンタオから降りたあと、例によってぶらぶら歩きながら、まずこの少数民族専門の店舗に行ってみた。
この日は朝の10時ごろまでホテルで寝ていて、起きたあと買い置きの菓子パンを食ったきり、けっきょくホテルの朝食は取らなかった。
少数民族の店ではソーセージや焼き鳥みたいな食べ物も扱っていて、その場で立ち食いもできるけど、最近ますます肉が苦手になっているわたしの胃袋には刺激がつよすぎるみたいで、無理して食べたいとも思わなかった。
昼食は、市場の帰りに日本食レストランに寄ることに決めていたもので。
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