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2016年7月28日 (木)

タイ/提言

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ごはん屋で鉄火丼を食べていると、なぜか店のまえの狭い通りをひっきりなしに欧米人が通る。
それも団体というわけではなく、徒歩であったりスクーターであったり、旅姿であったりラフな普段着であったり、男であったり女であったりで、いったいなんだなんだ、路地の奥になにか欧米人の気をひくものがあるのかと思ったくらい。

食事を終えてまたぶらぶらと歩き出した。
路地の奥も閑静な住宅街で、欧米人が多いのはこのあたりにもゲストハウスがたくさんあるせいだった。

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住宅のあいだをぶらついていると、大きなバックパックを背負ったカップルに出会ったりする。
ケチに徹し、とにかくその国を知ることを優先させる彼らは、口コミで情報を伝え合って、すこしでも安くて快適なゲストハウスを探し求めるのだろう。
現地からの報告で、チェンマイで新発見があったと書いたことがあるけど、それはこのことで、なにもきちんとしたホテルに泊まる必要はないのだ。
この街にゲストハウスの数は多く、予約なしに来たって、宿にあぶれる可能性はなさそうだ。
つぎに来るときは、わたしもこういう宿に泊まりたい。

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そう思ったけれど、わたしの場合は難点もある。
わたしはもう若くないのだ。
バックパックを背負えるかどうかより、そんなスタイルが似合わない歳になってしまった。
若い人ばかりの集まりの中に入っていけるかどうかも定かじゃない。
ゲストハウスの庭で本でも読むのは理想だけど、若い人たちから見たら、なにやってんだ、あのオッサンてな具合だろう。
ヘーイ、カノジョーで写真ぐらいは撮れても、引っ込み思案で、他人の迷惑を省みることのおおありなわたしに、やっぱりゲストハウスは向かないような気がする。

だからわたしのこの文章は、これから世界に出ていこうという若者たちへの提言だ。
金をかけずに外国を見る方法はないわけじゃない。
いろんな点を考慮しても、キミらはわたしよりずっと幸運なのだ。
ポケモンなんかやってるヒマかあったら、どんどん海外に出て行け、コラ。

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