今朝の新聞
最近は新聞を読むのも怖ろしい。
今朝のウチの新聞に「分断世界」という特集があって、わかりやすい政治、不満をあおる政治が、世界の潮流になっているという記事が載っていた。
米国のトランプさん、英国のEU離脱、オーストリアで右翼の、スペインでは左派が躍進、こういうのはみんな「敵」を作って、それをあおる政治手法の結果なんだそうだ。
そこまではナットク。
でもウチの新聞は、ただちにこれを日本にもあてはめる。
米国で社会主義者を自称するサンダースさんが支持を広げたのは、ネットによるところ、つまり若者たちの役割りが大きかったという。
それを見たあと帰国した日本の若者が、学生の政治団体を立ち上げた。
まあ、それはわるいことだと思わない。
しかしその学生団体が応援したのが、どっちかというと野党ばかりというのがちょっと気になる。
米国の手法を見習うのはいいけど、米国と日本では置かれた状況がかなり異なるということに気がついているんだろうか。
米国ではほんの数パーセントの人間が巨大な富を独占していて、格差は拡大する一方。
これじゃあわたしだってウォール街に怒鳴り込みたくなる。
日本はどうだ。
あちら立てればこちらが立たず、あるていどの格差はやむを得ないと考えるなら、日本はなんとかその許容範囲に収まっているように思える。
政治家だって、その他大勢の外国に比べれば、日本はなんぼかマシなほうだ。
ドイツでさえテロの脅威にさらされるいま、治安も世界一いいし、食べ物も美味しい。
おそらく日本人の大半はそのことを理解していると思う。
こんな日本でだらしない野党の肩をもつ学生団体ってなんなのさ。
与党の肩をもてっていうわけじゃないけど、米国のやり方を日本にあてはめようってのは、やっぱりどこかおかしいと思う。
この記事の最後は「民意は、つぎに火が燃え上がる瞬間を待っている」というんだけど、現状をコワしてほしいと考える日本人がどれほどいるのか。
みんな、日本だけは現状維持でいてほしいと考えているんじゃないか。
せっかくポーカーでいい手を持っているのに、欲を出してべつのカードを要求する人がどれだけいるのかってことである。
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