タイ/麻婆豆腐
チェンマイの4日目もとくに行きたいころがあるわけでもない。
で、午前中は10時ごろまで部屋でごろごろしていて、まず朝食兼昼食を食べに外へ出た。
ラーチャダムヌーン通りへ出たあたりに、セルフサービスの簡易食堂があった。
肉ジャガみたいなものがあって、これならと思ったけど、食べているのは勤め人や学生などで、わたしみたいな年寄り、しかも観光客にはちょっと入りにくい雰囲気。
で、指をくわえて通り過ぎ、ワット・チェデルアンの近くまで行ったら、四川料理の看板をあげた中華料理店があった。
店内に赤い提灯がたくさんぶら下がり、店員は中国人ぽい。
本国が頼りにならないからと、世界中に移民の民族大移動が起きる昨今、その元祖である華僑の店がチェンマイにあっても不思議じゃないけど、辛い料理の本場であるタイに、辛い四川料理を持ち込むというのはいい根性だ。
外国料理がニガ手なわたしでも中華料理は好きである。
で、ここで麻婆豆腐にライスと卵スープをつけ、さらにビールを注文した。
麻婆豆腐は胃に負担がなさそうで、わたしの好物なのだ。
料理ができるまでのあいだ、この日の計画を練る。
どこといって行きたいところがあるわけでもないけど、ちょっと意外に思っていたのは、プーケットで見たような淫靡な歓楽街が、これまでのところチェンマイに見当たらないということ。
そんなものを無理に見たいわけじゃないけど、こちらとしてはそういうものの探訪記を書いたらおもしろいんじゃないかと張り切っていたので、これは誤算だった。
でも、たまたまわたしがこれまで歩いた地域にそういうものがなかっただけで、よく探せばどこかにあるのかも知れない。
そう考えてネットで調べてみたら、そこにチェンマイの歓楽街について詳しく教えてくれるサイトがあって、それによると昨日出かけたワローロット市場の、もうすこし南のほうに、土曜日になるとナイトバザールが開かれるチャン・クラン通りというのがあって、このあたりが歓楽スポットらしい。
注意しないといけないのは、酒を飲んでも女の子と遊ぶにしても、値段はたしかに日本より安いけど、ぼったくりのバーやカラオケも多いということである。
このサイトの運営者も友人といっしょに調査したらしいから、わたしみたいなひとり旅の人間が深く立ち入るところではなさそうだ。
それでもそんな歓楽街をちょいと見ておきたい。
この日はそのへんを見てこよう。
歓楽街に昼間から行くバカもないけど、品行方正を地でゆく決心のわたしは、そんなところで遊ぶ気はないからそれで十分だ。
そのうち料理がきた。
ひさしぶりに食べる麻婆豆腐は、本格的に辛くて、なかなか美味しかったから、やっぱり中国人が経営している店なのだろう。
そういえば、歓楽街でも目下のいちばんの上客は中国人らしい。
かっては日本人が札束で女の子のほっぺたを叩いていたものが、現在は中国の成金にとって代わられたという。
人間のやることはどこまで行っても同じで、品のないやつらめと、中国人だけを責めるわけにはいかない。
食べ終わって精算してみたら、日本円でちょうど千円くらいだった。
日本で食べてもこのくらいはするから、文句はいわないけど、ここはタイだぞとすこし不満。
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