タイ/バンコクへ
朝起きたら雨が本降りだった。
でもこれもツキかも知れない。
この日は昼の飛行機でバンコクに移動だから、雨が降ってもあまり関係がないのである。
部屋でのんびり移動の準備をし、11時半ごろチェックアウト。
ホテルで掴まえてくれたトゥクトゥクは120バーツ。
チェンマイ空港は市に隣接しているようなものだから、空港までものの15分ほどで着く。
空港での手続きもほとんど問題がなかった。
あまり順調にいきすぎて、バーガーキングで時間をもてあましたくらい。
肝心の飛行機はエアコンが効きすぎて寒かった。
でもたかが1時間足らずじゃないかと、毛布も借りずに我慢してしまった。
ところがこういうときにかぎって、なぜか飛行機が到着までに1時間半もかかった。
鼻の奥がむずむずして、ハックショーンというくしゃみを2度、3度。
これがあとあと響いてくるんだけど、このときはまだ風邪をひいたかな程度にしか危機感を持たず。
雨はバンコクまで降り続いていた。
この街にひとりで来たのは初めてだから、なにもわからないので、とりあえずタクシーを利用してホテルまで行くことにした。
ところが道路が大渋滞だ。
出発まえに読んだ下川祐治サンの本には、バンコク市内の大渋滞のことが書かれていたけど、それはメトロや高架鉄道の完成で、とっくに解消したものと思っていた。
とんでもない。
高速道路上で車に閉じ込められて、ほかにやることもないから、国のインフラ事業について考える。
この問題については、つねに一歩先を進んでいるほうがいいかもしれない。
渋滞がひどくなりすぎてから道路を整備するのでは遅いのだ。
タイがメトロや高架鉄道を作り出したのは、交通マヒがどうにもこうにも耐えられなくなってかららしい。
それでいくらか緩和されたものの、早くもこの国ではつぎの手を打たなければならない事態のようだ。
そういう点では、いろいろ文句をいわれていても、山手通りの下にバイパスを作ったり、第2東名を作ろうという日本のインフラ整備は、まあまあまともなものとしか思えない。
でも日本などがタイのインフラのためにいくら援助しても、そのうちの何割かは政治家や役人、軍人のふところに消えるのだろう。
それが盗難アジア、いや、東南アジア流の政治というものだ。
この国では、そういう既得権益を守ろうという勢力と、それがおもしろくないという勢力が拮抗している。
プミポン殿下の亡きあと、タイもいま世界中で伝染病のように蔓延している、混乱と暴力の波にのみ込まれるのだろうか。
とまあ、不満がタイの政治にまで飛び火して、ぶつくさほざいているうちにようやくホテルに着いた。
渋滞がなければ30分で着くところ、2時間半もかかったのだ。
こころやさしいわたしは、メーター表示で460バーツのところ、気のドクな運転手に500バーツ払ってやった。
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