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2016年8月25日 (木)

残忍

Mc

牛乳の表面に牛乳のしずくを落とす。
ぽちゃんと牛乳がはねてそれっきり。
人間の目ではそれ以上のものは見えない。
それを超高速カメラで捉えると、つまりスローモーションでながめると、牛乳の表面にきれいな王冠のかたちがつくられるのがわかる。
これは科学の世界ではよく知られた現象だ。
超高速カメラはこのように、ふつう人間の目で見えないものを見せてくれる。

それでは人間の頭を銃でぶっ飛ばしたら、その瞬間はどんなふうに見えるだろう。
これも知的好奇心なのかどうか知らないけど、そんなことを考えるやつは人間とは思えない。
ところがこれをじっさいにやったやつがいた。
いわずと知れたイスラム過激派のISISで、オレンジ色の服を着せられた捕虜の頭を、至近距離から銃でぶち抜いた。
ぶち抜かれたほうは即死だから、このこと自体は戦争ではよくあることだ。

恐ろしいのは、どんなふうになるのかと興味を持って、捕虜の目の前に超高速カメラを設置して、この一部始終を捉えたカメラマン。
わたしはたまたまネットを巡覧していてこの映像を見つけたんだけど、銃の衝撃というのはものすごい。
いっしゅん捕虜の顔が変形し、目玉が飛び出し、脳みそが散乱しと、とても描写するにしのびない。

ああ・・・・!
わたしたちはいったい何者なのか、いったいこれからどこへ行くのか。
わたしみたいな先のみじかい凡人が深刻に考えてもどうにもならないけど。

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