タイ/南門の市場
どこかでトゥクトゥクを掴まえようと考えながら、なんとなくチェンマイ門をめがけて歩き続けている。
このあたりは閑静というより、下町らしい庶民的な土地柄のようだ。
学校がいくつかあったから、文教地区といっていいかもしれない。
学校帰りの中学生、高校生が連れ立って歩いていたり、バイクに2人乗りして帰宅を急いでいたりする。
そんなところの近所にタトゥー(彫りもの)屋があったりする。
電信柱の下にゴミ袋が出してあったりもする。
こういう景色もわるくない。
でもホテルを自由に選べるなら、ちと敬遠したいところである。
このタトゥー屋の写真の右に、青色ののれんのかかった店が写っているけど、そこに書いてあるのは大陸中国で使われている簡体字で、“薬屋”のことである。
大きなホテルがあった。
病院かと思ったくらい、イロ気のないホテルである。
このホテルの向かいに屋台が出ていた。
小学生らしい児童が、制服のままなにか食べている。
屋台は小学校のまん前にあって、生徒を迎えにきた父兄もいっしょになってなにか食べていた。
これをもって日本とタイの教育方針の違いがわかるなんてエラそうなことはいわないけど、放課後の生徒をねらって、学校の門のまえに屋台が並ぶなんて、日本でもそういうことがあるんだろうか。
さらに歩き続けると、このあたりにも寺院があって、中庭でオレンジ色の僧衣の若い坊さんが土方仕事にこき使われていた。
敷石の交換や敷設ぐらいは自分たちでやってしまえということかもしれないけど、暑いのに気のドクだ。
タイには坊さんの数が多いから、彼らを無為徒食のままにしておくのはモッタイナイということなら、ま、理にかなっていなくもない。
わたしもこの国には坊さんの数が多すぎると思っていたのだ。
坊さんという職業もワークシュアリングの一環かもしれないけど、まだ若くて健康な彼らに、念仏だけ唱えさせておくのはモッタイナイ。
けっきょくぶらぶら歩きながら、チェンマイ門の市場まで行ってしまった。
時刻はもう午後の遅い時間だから、市場は閉まってて、立ち食いの屋台のような店が営業しているだけだった。
市場の規模もけっして大きくないけど、もっと早い時間に来れば、まわりが観光地でないだけに、庶民的で活気のある光景が見られたと思う。
ここでもグーグルのストリートビューから転写したそのあたりの風景を披露する。
右側に連なる建物が市場で、じっさいよりも大きく見える。
この日はこのまま歩き続けてホテルにもどった。
なにをやってんだと叱責されそうだけど、オプションでゾウに乗ったり、金ピカのお寺を見るようなツアーに参加しても、受ける喜びがこれより大きかったとは思わない。
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