家族写真
これ以上世間からつまはじきにされるのは(わたしだって)イヤだから、ひさしぶりに田舎に帰省してきたけど、そこで親戚から、横が10センチほどの古い写真を拡大してくれないかと頼まれた。
これがその写真。
これをじっと見つめる。
写っているのは大半がすでに鬼籍に入った人ばかりで、この中にはわたしの両親もいる。
ついなつかしくなって、いつごろの写真ですかと聞いてみた。
日付が入ってないからわからないそうだ。
で、自分なりに推察してみた。
両親の若さからして、おそらくウチのおふくろが30代の後半から40代前半ごろの写真と思われる。
ということは50年以上まえの写真ということになる。
はっきりした時期はどうでもいいけど、背景に写っているかやぶきの農家がことさらなつかしい。
わたしが子供のころ、2軒長屋だった我が家をべつにすれば、この親戚の家がわたしのもっとも慣れ親しんだ家だったから。
残念ながらかやぶきなんて時代おくれということで、いまではこの家も、とっくに新しい建物になってしまった。
それでもこの写真は、庭にあったビワの木や、古い井戸、堆肥の匂い、軒下に棲まわっていた大きなアオダイショウなど、子供のころのいろんな記憶をよびさましてくれる。
たんなる家族の集合写真でも、年月とともに写真の中に蓄積されるものは大きい。
ちなみに、ここに写っているチビはわたしではありません。
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