手練
最寄りのJR駅のわきにある大型スーパーに行く。
ここんところの愛用品はマグロの味噌漬けで、これを焼いて食べると、肉嫌いのわたしには、立派に牛肉ステーキの代用品になる。
これ2枚チョーダイなんて店の親父とももう顔なじみだ。
この店には試食品として、小さな小皿に盛られた、なんかの佃煮みたいなものも並べてある。
わたしが買い物をしているとき、たまたま高校生らしい数人のグループがやってきた。
彼らが試食品に手をのばす間もなく、親父はさりげなく、しかもすばやくそれを引っ込めてしまった。
みごとな手練だった。
高校生たちは、オー、ノーという感じで肩をすくめていた。
わたしにはこれがいいことなのかどうかわからないけど、おそらくこの高校生たちは、しょっちゅうこの店にやってきて、なにも買わずに試食品を味わっているのだろう。
いや、みごとなもんですねと、わたしが親父の手練を賛辞したくなったのは事実。
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