女性らしさの時代
チャスラフスカさんが亡くなった。
東京オリンピックのときに名花とよばれた人で、あわてて映画「東京オリンピック」を見返してみた。
でも彼女の出番はけっして多くなかった。
考えてみれば当然で、彼女が東京の恋人といわれるほど日本びいきになるのは、このオリンピックのあとだ。
彼女の時代はまだ女性らしさが重要だったころで、体操の女子選手はチャスラフスカさんにかぎらず、みんな女らしかった。
とはいうものの、わたしはまだニキビ花盛りの少年だったから、田舎で目をパチクリしていたというのが正解で、彼女の性的なファンであったとはいえない。
わたしがオリンピックの体操を、ぎらぎらした目で見るようになるのはもっとあと。
体操やフィギュアスケートには美女が百花繚乱だけど、わたしがファンになったアイドルはスケートのほうにいて、ロシアの選手マリア・ブッテルスカヤあたり。
クールビューティと呼ばれるくらい無表情が売りモノで、白いスケートウエアの似合う美女だったけど、エレガントという形容にこれほどふさわしい選手はいなかった。
みんなみんな美しかった時代だったよなあ。
つぎの東京オリンピックは、雲の上から日本を応援します。
これはチャスラフスカさんの、日本人に対する最後のメッセージ。
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