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2016年11月20日 (日)

古い日記

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今日の新聞もつっこみ所が多いけど、いちいちいちゃもんをつけるのにもくたびれた。
そういうとき、ほかに適当なブログネタがないときは、いったいどうすればいいか。

うーんと考えて、じつはわたしはこのアパートに越してきてから、ずっと日記のようなものをつけているんだけど、その中の過去のある部分をそのまま転載するなんてのはどうだろう。
あいかわらずアホなことをしてるなといわれそう。
若い美女ならともかく、どこにでもいるおじさんの、ありふれた1日を読まされたいと思う人がいるだろうか。
でもうまくいけば、いい手抜き手段になるかもしれない。
わたしはブログの更新にもくたびれたのだ。
ま、やってみよう。

昼から床屋に行く。
いちばん近い野川にかかる橋は「八幡橋」という橋だけど、そのたもとに大沢マーケットというミニ・スーパーがある。
マーケットの2階へ螺旋階段を上ると、そこに「高尾」という床屋がある。
窓から野川に釣りざおをのべられそうなユニークな店で、どことなくメルヘンチックな雰囲気がないでもない。

ドアをあけると中学生らしい少女と話をしていた中年の女性がびっくりしたように顔をあげた。
あれ、今日は休みですかと訊くと、いえ、ただ、ウチは予約のお客さんだけを相手にやっているものでという。
そのワリには予約客などひとりもいなかった。
それでも、とにかくわたし私の頭もやってくれることになった。
店はこの中年女性がひとりでやっているらしい。

なかなか話し好きな人で、亭主とともにボーリングに凝っているという。
ただしボーリングに興味のないわたしは、あまり熱っぽくその話ばかりされるのに閉口した。
出身は九州の長崎・佐世保だそうだ。
わたしもむかし海上自衛隊にいて、佐世保に行ったことがありますといってみた。
すると、いま息子が自衛隊に入りたがっているんだけど試験がムズかしくてという。
えらいさま変わりだ。
わたしの時代には自衛隊に希望者がいなくて、入隊試験など送迎つきで、それこそ金のタマゴのあつかいだったのに。

さっぱりした頭で床屋を出ると、以前のアパートで近所に住んでいたYさんが、サイクリング中なのに出くわした。
ちょっと変人で、カメラやレコードなど、わたしと共通する趣味をたくさん持っている人である。
年令はわたしよりひとまわりくらい高い。
新しいアパートはどちらでというから、この近くです、帰りに寄りませんかといってみたら、わたしの新しい生活に興味があったのか、さっそく帰りに立ち寄った。

部屋で、ビールを出してしばらく話をする。
この人のおじいさんは明治時代に師範学校の校長を勤めた人だったそうである。
Yさんさん自身は、戦後すぐに北海道の炭鉱で働いたというけど、頭のいい人だからたんなる労働者だったとは思えない。

炭鉱で働いたおかげで左の思想にかぶれましてねという。
いまでも共産党のシンパであるらしい。
天皇制は廃止すべきという信念を持っていて、特別注文だという、文字盤に天皇制をどうしろこうしろと書いてある腕時計を見せてくれた。
グリーンピースの会員でもあるそうで、あなたも毎月千円払って会員になりませんかといわれたのには困った。

この文章は、現在のアパートに引っ越しして間もない95年の夏に書かれたものである。
ただし、写真は今日撮ってきたもの。
べつにおもしろくもなんともないか。

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