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2017年1月10日 (火)

恐竜時代

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NHKの「ダーウィンが来た!」でティラノザウルスを取り上げていた。
ティラノザウルスというと、恐竜の中でもいちばんの乱暴者として有名で、映画「ジュラシック・パーク」を見たことのある人なら、たいていそのすがたを想像できるだろう。

わたしたちは恐竜というと、その外観について、たいていトカゲやカメのようだったという、ひとつの既成概念を持っている。
ところがティラノザウルスには、全身に毛がふさふさと生えていたというのが、最近の学説だそうだ。
にわかに信じにくいけど、その根拠は、ティラノザウルスと近縁の恐竜に羽毛があったことがわかったからだという。
たまたまひとつかふたつの親戚に毛が生えていたからといって、ティラノザウルスも毛がふさふさというのは乱暴ではないか。
でも体の表面がウロコだったのか、羽毛だったのか、見てきたわけでもないわたしにはわからない。

わからないといえば、恐竜の鳴き声もそうである。
映画「ゴジラ」では、いかにもそれらしい合成音が使われていたけど、鳴き声の化石があるわけでもないから、これはもちろんわからないのである。
むかし読んだ筒井康隆にもこの不明をついたショートショートがあった。
ひょっとすると恐竜はピーヒャラヒャラと、トンビのように鳴いていたかもしれない。
もう一方からドンドンと鳴く恐竜が来たら、これはお神楽になってしまうというふざけた話だった。
ホント、このころの筒井康隆はおもしろかった。

そんなことはどうでもいいけど、恐竜というものは人類誕生以前に絶滅してしまったと、こっちの学説にはまだ新説はあらわれてないようだ。
つまりわたしたちは、本物のティラノザウルスには映画でくらいしか会う機会はないのである。
でもうちの近所はそうではない。
またかつぐんだろうといわれそうだけど、説明しよう。

わたしがよく出かける散歩道のわきには川が流れていて、カモ、サギ、カワセミなど、たくさんの野鳥がいる。
サギが小魚を狙っている光景などはもう見飽きたくらいだ。
サギの仲間にひときわ大きなアオサギというのがいて、こいつはウシガエルやモグラ、ドブネズミ、カルガモのヒナまで、とにかくのどを通るものならなんでも飲み込んでしまう貪欲な鳥である。
わたしたちがカエルくらいの大きさだったとしよう。
この場合、アオサギは恐竜といっていい怪物のはずだ。

おおざっぱにいえば、鳥のひとつまえの先祖が恐竜なのだから、この両者に共通する特徴も多い。
二本足と口だけで獲物を捕らえるところも、まさに恐竜そのものだ。
人間がアシの根もとをうろちょろしているとき、茂みの向こうから巨大なアオサギが姿をあらわしたら、これはコワイ。
ちょっと想像をたくましゅうすれば、野鳥の世界は恐竜の世界と同じといってさしつかえないものである。
わたしはアオサギを見るたび、つくづく恐竜と人間の生存期間が一致しなくて幸せだったと思うのだ。

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