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2017年5月 1日 (月)

大沐浴

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1週間ほどまえに録画した「大沐浴/3000万人の祈りの日」というテレビ番組(再放送)を観た。
これはインドのアラハバードという街で、6年にいちど行われる大規模な沐浴のようすをとらえたドキュメントだけど、いや、ひどいもんだねえ。
ヒンドゥー教徒によるガンジス川の沐浴というのは、その異様さで写真や映像にとりあげられることが多いけど、文明人の日本人には正視に耐えないものがある。
集団で海に飛び込むレミングのように、川べりに押し寄せた大群衆が、あまり清潔そうに見えない水に全身でつかって、欣喜雀躍しているのだ。
宗教には荘厳なものもあるけど、おぞましすぎるくらい不潔なものもあるらしい。
沐浴をする人の中には、臨時に設営された医療相談所で、下痢が止まらないんですと訴える人もいたくらい。
オイオイ。

わたしは2年前にボルネオに行って、はきだめ運河というべきところをクルーズする幸運(不運?)に出くわした。
ドブみたいな運河で泳いでいる子供たちを見て、もう若くないわたしは度肝を抜かれ、こうした状況を打破する方策はないものかと、ひとごとながらこころを痛めたものだった。
でもボルネオの場合は、環境衛生の概念が理解されれば自然にあらたまるものだろう。
インドの場合は宗教的な行事なので、非衛生だからやめましょうなんていったら、大群衆に撲殺されかねない。

これを敬虔な信仰心の発露と見るべきか、それとも無知な民衆の頑迷と見るべきか。
おそらくヒンドゥー教の聖典ができたころは、インドにこんなに人口が増えるとは想像しておらず、ガンジス川もまだまだきれいだったのではないか。
聖典考案者を責めちゃ気のドクだけど、これから新興宗教を立ち上げようという人は、千年後、2千年後を見据えて、信者にあまり迷惑にならない教義を広めてほしいものだ。
わたしが新興宗教の教祖サマなら、選ばれた若い女の子を巫子さんにして、沐浴は彼女たちだけが執り行なうこと、その他大勢はボランティアで川岸の清掃をすることと経典に書くけど。
ダメでしょうか。

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