脱線
週刊文春が週刊新潮の校了直後の車内吊り広告を盗み見して、それを新潮が告発だって。
文春の味方をする気はないけど、校了直後の広告を見たくらいじゃ、記事の差し替えになんとか間に合ったとしても、まともな記事を書くだけの時間はないでしょう(この両誌は発売日が同じ)。
つぎの週に似たような記事を書いても、これじゃスピードが命の週刊誌としては、どうしても後れをとる。
そう考えたけど、現代はネットの時代だし、この両社とも記事をネットでも速報している。
吊り広告を見たくらいでは同じ日に発売される週刊誌には間に合わないけど、ネットのほうは十分間に合うので、相手の出鼻をくじくことはできる。
じっさいに過去にもそんな疑惑があって、それまでネット速報をしてなかった新潮社も速報を始めたんだそうだ。
こうした出版界のスクープ合戦が、結果的には読者に便利をもたらしたとしたら、瓢箪から駒ではないか。
新潮社の特ダネへの嗅覚にはつねづね感心しているけど、週刊新潮と週刊文春は似たような傾向の出版界の雄だ(とわたしは思っているのだ)。
おたがいに切磋琢磨して、これからも社会の不正をどしどし暴いてほしいと願っているんだけどねえ。
今回は切磋琢磨がつい脱線したってことか。
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