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2017年7月16日 (日)

今日頭条

人権を無視した中国の態度がよく非難される(つい2、3日まえにもその絶好の見本があったばかりだ)。
なにしろ世界中から(自国民からさえ)好ましく思われていない中国のこと。
性急な民主化をすれば、国家が分裂し、かってのソ連の二の舞になることは確実。
いちばん迷惑をこうむるのは中国の一般大衆で、金持ちはさっさと海外に逃亡してしまうだろう。
だからわたしは、なんとしても国内の統一を維持しようという中国政府のやり方に、ほんの少しだけ理解をしめす少数派なのだ。

ネットにときどき中国の「今日頭条」というメディアの翻訳記事が載るんだけど、どういうわけか、日本に好意的な記事が多い。
最新の記事を拾ってみても、「広東省の人はなぜ日本車が好きなのか」「日本のサッカーチームに加入したスター選手の中国批判に、よくぞいってくれた」「国のかたきということを抜きにすれば日本のデザインは本当にすごい」などなど。

今日目についた記事は、「日本の歴史教科書の中国史が詳しすぎて、日本人にとてもかなわない」というもの。
日本の教科書には、倭寇も、元・清という征服王朝のことも、北伐や長征、南京虐殺のことさえ説明されていると書いている。
中国では自分たちに都合のわるいことはぜんぜん載せないのである。

こんな記事をみて、ひょっとすると中国は中国でも、台湾系のメディアかなと思ったけど、見出しに簡体字が使われていた。
となると、今度は香港系のメディアじゃないかという疑惑がうかぶ。
どうやらそのとのおりで、お上の意向には背かない程度に、反体制を貫こうと努力をしている香港のメディアらしかった。

あまり露骨に中国政府に反旗をひるがえして発禁処分をくらうより、こうやって地道に日本の報道をしてくれるほうが、長い目でみれば中国人を啓発すること大ではないか。
いろいろ問題のあることはわかっているけど、今日頭条のようなメディアが存在するかぎり、まだあの国にもほんの少しだけ見所はある。

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