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2017年7月17日 (月)

夢のアニメ

テレビで東京国立博物館でやっている催し物の紹介をしていた。
それは「びょうぶ(屏風)とあそぶ/高精細複製によるあたらしい日本美術体験」というもので、古い屏風に描かれた長谷川等伯の水墨画や、尾形光琳のツルの絵が、現代のデジタル技術で動き出すというもの。
これを観て、わたしの夢がまた一歩近づいたなと思った。

Hme

だいぶむかしのことだけど、平治物語絵巻を見て、これをできるだけ原画に忠実にアニメ化できないかと考えたことがある。
知る人は知っているだろうけど、平治物語絵巻というのは、保元・平治の乱(13世紀後半の内乱)を描いた鎌倉時代の絵巻物で、派手な騎馬武者が燃えさかる宮殿のまえを駈けまわったり、みやびやかな殿上人が牛車に乗って行進してきたり、日本人の美意識がひとつの頂点をきわめていたころの傑作絵画なのだ。
ま、詳しいことは絵を見てほしい。

この豪華絢爛たる日本の絵巻物が、そのまま動き出すことを想像してほしい。
そんなもの、じっさいの人間が演じる映画にすればいいではないかといわれそう。
しかしそのダイナミックな様式美は、いくらCGを駆使しても、生身の人間が出てくる映画では表現できないと思う。
これは商業主義を度外視して、文化庁あたりにやってもらいたい仕事だ。
現在のアニメ技術を持ってすれば、いつでも制作可能だと思うし、そのうちだれかがやるかもしれないけど、残念ながらわたしが生きているあいだには無理かもしれない。

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