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2017年11月27日 (月)

KUBOの2

昨日、ウチの仲間どもは人形劇を観に行ったはず。
わたしも行きたかったけど、あいにく出演者というか、あやつり師というか、人形を操作する知り合いにアルメニア・コニャックを送ったばかりだ。
その直後に行くと、酒1本であたしをくどこうってえのかと、相手が逆上すること必至なので、コワイから行かなかった。

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そのかわり昨日はわたしも人形劇を観てきた。
正確にいうと、「KUBO/二本の弦の秘密」というアニメ。
まえにも触れたことがあるけど、これは人形を少しづつ動かすストップモーションという技法で撮影されたアニメなのだ。
オタクと呼ばれそうだけど、わたしはこういう映画が好きである。
しかもこの作品は、アメリカ人が作った日本が舞台の映画なので、そっちのほうにも興味があった。

結論を先にいうと、生身の人間が演じるとどうにもならない失敗作に当たる場合もあるけど、アニメの場合そこまで破綻する映画はめったにない。
まあまあおもしろかったといっておこう。

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ストーリーは片目の少年が、サルとクワガタムシの変じた鎧武者を従えて、悪役である祖父や叔母たちと闘いながら、いまは亡き両親の秘密を探る旅に出るというもの。
日本のサルというと、温泉に入ることで世界的に有名だから、これでまた訪日観光客が増えるんじゃないか。

このサルと鎧武者がじつは〇〇だったと、ネタバレだからそこまで書かないけど、そんなにややこしい話にする必要があるのかと思う。
最近のアメリカ映画は、タイムマシンを利用して、未来世界から暗殺者がやってくるとか、まだ結婚前の自分の母親を、息子がどうしたこうしたというような、えらくややこしい話が多い。
単純な話だとそのへんのガキも満足しないようだ。

赤い鳥居や折り紙みなど、日本的なものもたくさん出てくるけど、期待していたほど日本カラーが打ち出されているわけではなく、日本人が見るとおかしなシーンがいくつか。
KUBOというのは主人公の苗字かと思ったら名前だった。
わたしなんか、公方と書いてお公家さんのことかと思ったのに。
父親の名前はハンゾウだというから、こちらは半蔵だろうとすぐわかる。

主人公はようやく見つけ出した剣と鎧、兜という三種の宝器を身につけて、悪の化身の祖父と闘うんだけど、あまり宝器の威力が感じられない。
結局は使いなれた三味線の出番となる。
これでは三種の宝器を苦労して探す意味がないじゃんといたくなる。

三種の宝器にしても、鎧兜はどうみても中国のものに見える。
豊臣秀吉が韓国を征伐したとき、日本の織豊時代の鎧兜の華麗さが、敵国の将兵を驚嘆させたことを思えば、アニメでも鹿の角でも生やした、本格的な日本の鎧兜をそのまま登場させたほうが効果的であったと思う。
しかしこれは日本だけをマーケットにしている映画ではないのだからと、無理に納得しておこう。

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悪役の叔母姉妹が登場するシーンは、日本の幽霊が登場するシーンとしてもなかなか秀逸だ。
もっともこの2人には足があり、このあとはカンフー映画みたくなってしまう。
どこかで見たような彼女たちの能面のような顔は印象的で、人形浄瑠璃にでもあった顔かなと悩んでしまった。

技術的な問題では、人形を使ったストップモーションだというんだけど、口もとの動きにちょっと違和感があり、その部分だけは本物のCGかもしれない。
セリフと人形の口もとをシンクロさせるのは、たしかにメンドくさそう。
いずれにしたってどこまで人形で、どこまでCGなのかわからない映画だ。

これがお約束ごとなのか、最後は祖父の化身である巨大なムカデ?と切ったり張ったり。
主人公の片目については、祖父がもう一方の目ん玉を狙っているというややこしい因縁があったはずなのに、映画ではそのへんが曖昧なまま終わってしまう。
どうやらこの映画には続編がありそうだ。

最近の映画では、最後に制作に関わった人々の名前が延々とクレジットされる。
短気なわたしは終いまで観ているのが苦痛で、たいていそれが終わるまえに席を立つけど、最近のアニメでは最後まで座席にしばりつけておこうと、ショートコントや制作秘話のような映像をくっつけたりと、いろいろ苦心している。
この映画ではラスト・クレジットに、三味線にアレンジされた、ビートルズ(ジョージ・ハリソン)の While My Guitar Gently Weep が流れた。
わたしの世代なら知らぬ者のいない名曲だから、とうとうクレジットが完全に終わるまで椅子に座りっぱなし。

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