炎の人ゴッホ
昨夜はBSで、「炎の人ゴッホ」 という古い映画が放映されたので、それを観ていた。
画家のファン・ゴッホの生涯を描いた映画で、なにしろアメリカ映画で、監督がヴィンセント・ミネリだから、奇をてらったところがぜんぜんなく、子供でもわかる伝記映画になっていた。
元祖ニートだったゴッホがかっこ良すぎなのが欠点だけど、印象派が早くも壁に突き当たったころの、フランスの世相風俗を知るには役に立ちそう。
ゴッホを演じたのはカーク・ダグラスで、この人はゴッホ自身の自画像をみると、じっさいのゴッホに似たところがあるから適役。
ついでにいわせると、彼と因縁で結ばれた画家のゴーギャン役はアンソニー・クインで、彼が演じると、本物のゴーギャンもこんな感じだったのではないかと思えるから、これも適役。
わざわざセットを組んだらしいアルルの跳ね橋や、郵便配達人ジョゼフ・ルーランや、医師ガシェのそっくりさんのように、ゴッホに詳しい人なら思わずニンマリという風景、人物も出てくるから、注意して観るとおもしろい。
映画の中に、ゴーギャンが日本の浮世絵をほめるシーンもある。
映画は通俗的で、わたしは傑作といわないけど、美術史に興味のある人にとっては参考になるかも。
いま上野で 「ゴッホ巡りゆく日本の夢」 と、「北斎とジャポニスム展」 というふたつの展覧会が開かれている。
わたしはそれを観に行くつもりだけど、まだオープンしたばかりだから、混雑しているんだろうなあと、もうすこし待機中だ。
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