焼きイカ屋の娘
おどろいたことにその店がまだあった。
屋台よりいくらか立派な店になっていたけど、海を見下ろす街道沿いということで、まちがいがない。
おばあさんはとっくに亡くなっただろうけど、あのときの娘はどうなっただろうと、今回の旅でゆいいつ感動らしいものがあったのはココだけ。
これは今年10月の青森の旅のとき書いたブログ記事の一部で、鯵ヶ沢という町へ行ったとき、むかしの思い出に触れた箇所である。
わたしは若いころ仕事でこの町に行ったことがあり、そのとき街道沿いにならぶ屋台で焼きイカを食ったんだけど、見ると片方の店には若い娘、もう一方の店ではおばあさんがイカを売っていた。
はにかみ屋のわたしはおばあさんの店に入ったというのがその顛末で、あのときの娘はどうなっただろうと、一瞬だけ思った。
ところが今日のネットニュースにその消息が。
鯵ヶ沢でブサかわ(不細工でカワイイ)秋田犬のわさおクンを飼っていたおばあさんが、73歳で亡くなったそうだ。
ニュースによるとこのおばあさんは、海沿いで焼きイカを売っていたとある。
これってあのときの娘じゃないか。
思い出のほうは40数年前の話だから、年令的に合わないような気もするけど、モテなかったわたしには、30くらいの女性もまぶしい娘に見えたかもしれない。
焼きイカ屋なんて、当時もいまも2軒しかなかったし。
もちろんその後、この娘に会ったことは一度もない。
あのときの娘だとしたら、人生の終わりごろにその消息を聞くなんて、奇しき因縁としかいいようがないな。
まあ、あの世で会いましょうと、こういうときはわたしもしっかり来世を信じておくのだ。
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