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2018年1月28日 (日)

心象のケヤキ

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主人が亡くなって取り壊されたとなりの農家。
家の周囲をかこんでいた樹木もほとんど消滅してしまった。
添付した写真は、伐採されつつあるケヤキの今日の姿で、庭にまだ数本のケヤキが残っているけど、それも順次切られる運命だ。
これを悲劇だといってもだれも同情してくれない。

わたしはここに越してきてから、このケヤキのおかげでいったいどれだけの楽しみを得ただろう。
もちろん楽しみばかりじゃない。
この木が葉を茂らせているおかげで、衛星放送のパラポラアンテナ設置をあきらめたこともある。
でもアンテナは代用がきくから、やはり楽しみのほうがずっと大きい。
たとえばということで、この家で見た小鳥の種類を思い出すままに挙げてみよう。

毎日朝と夕方にこのへんを周回コースにしていたオナガの群れ、わたしがベランダで餌付けしていた可愛らしいメジロ夫婦、木のあいだを飛びまわっていたシジュウカラ、集団でやってくるカワラヒワ、冬鳥であるツグミ、ジョウビタキ、アオジ、めったに見ないけど日本で最小のキツツキであるコゲラなど。
ケヤキのこずえの高いところで子育てをしていたハシボソガラスのつがいは、亡くなった主人の悩みのタネで、わざわざ登っていって巣を叩き落とすと、さらに上の方に巣を作り直すといういたちごっこを目撃したこともある。
このほかぜんぜんめずらしくないスズメ、ヒヨドリ、ムクドリが、いつでもどこにでもいて、この家でひきこもっているあいだに見られた小鳥はひじょうに多い。
わたしはつねに双眼鏡を窓辺に置いているのだ。

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それなのに、ああ、それなのに。
老後は部屋でのんびり、バードウォッチングでもして過ごすかという生活設計があえなくパーになった。
ひとりの農民が死んだだけで、周辺にあたえる影響はとてつもなく大きいといわざるを得ない。
ええ、死ねばいいんでしょ、わたしみたいな年寄りは、さっさと。
こんちくしょう。

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