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2018年2月16日 (金)

鑑定

知り合いから壺の鑑定を頼まれた。
添付した写真がそれだけど、なんでも知り合いの知り合いが、ヨーロッパから送ってきた写真だそうだ。
こういう問題だと、いかに自分が博識であるかを実証しようと、わたしは必要以上に張り切ってしまう傾向がある。
そのへんをいましめつつ、わたしの感想を述べてみる。

T01

まず写真を詳細に観察してみた。
最初の写真を見て直感的に思ったのは、描かれた人間の顔が、東洋の仙人というより西洋人の顔に見えたこと。
なんの作為もなしに人の顔を描かせると、自然に描いた本人に似るらしいから、これって西洋人が描いたもんじゃないか。

拡大して細部をながめると、かなり表現は雑である。
これと似たような焼き物というと、日本には有田焼や九谷焼があるけど、そっちのほうが絵柄ははるかに精緻で、しかもそっちは磁器だぞお。
この壺は陶器に見える。
そして707ポンドの値札がついていた。
英国の貨幣で707ポンドということは、現在の相場は108,000円ほど。
本物の有田や九谷を外国で売るなら、そのくらいしてもおかしくないかもしれないけど、さて、はて。

T02

2番目の写真は1番の壺の底に書かれていた落款だけど、漢字を知らない人間がむりに真似したようだし、わざわざJAPANと書かれているところから、これは日本からの輸入品なんですよを強調しているように見える。

T03

3番目の写真は同じ店で扱われている他の商品らしいけど、描かれた子供の顔を見ると中国っぽい。
最初の壺にしても、落款で日本を強調しているくせに、モチーフは中国であることなどを考えると、どうも日本産をうたったインチキ商品じゃないか。

もちろんひねくれた日本の陶芸家が、中国を題材にした前衛作品を焼いたということも、例外として考えられる。
でも、わたしは例外を尊重せずに、これってなにもわからない東洋の焼き物マニアに売りつけようと、ヘタするとヨーロッパのどこかの国で焼かれた壺らしいっすよと返事をしておいた。
なんか異論がございましょうか。

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