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2018年2月14日 (水)

北朝鮮の運命

北朝鮮の正恩クンの異母兄である正男クンが、弟の放った刺客に毒殺されてから1年。
昨夜のNHKニュースによると、その真実があきらかになったという。
とはいうものの、なんでこの時期に?といちどは疑うことも必要だ。
いままさに北と韓国vs日米とのあいだで、オリンピックを舞台に、目に見えない情報戦争が火花を散らしている最中だからだ。

毒殺事件の真相は、中国とも関係のよかった正恩クンの叔父である張成沢サンが、中国の胡錦濤サンと会談したのがきっかけだそうだ。
この席で成沢サンは、短気で乱暴者の正恩クンではなく、おだやかな性格の正男クンを、北の独裁者の後継に押したのだそうである。
しかし壁に耳あり障子になんとか。
中国国内にも北のシンパ、また胡錦濤サンに反感をもつ者もいるだろうし、だれがだれにチクるかわからないのだ。

どうやら成沢サンは密告されたらしい。
これが正恩クンにばれれば粛清確実だし、いくら残忍でも自分の叔父まで殺さないだろうという疑問も、これなら納得できる。
それまでにも海外を飛びまわっていて、その気があればいつでも暗殺できそうだった正男クンを、やっぱり消すしかないと決断させた理由もわかる。
その後の展開を見れば、成沢サンの処刑から正男クンの毒殺にいたる流れは、この情報が正しかったことを証明している。
逮捕された張成沢サンが、あきらめきったように淡々とした姿勢でいたことが印象的だ。

彼の処刑方法について、始皇帝時代もかくやというような残酷な方法が取り沙汰されているけど、それには触れない。
どっちにしたって成沢サンは、正恩よ、おまえが来るのをあの世で待ってるぞと、処刑場でつぶやいたにちがいない。
積もり積もった人々のうらみを満載したまま、難破船北朝鮮丸はどこへさまよっていくのだろう。

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