公開された日報
今朝のウチの新聞には開示された自衛隊の日報がどかんと載っている。
これをもって真実をあきらかにするって意気込みのようだけど、そんなに大騒ぎするようなものではない。
現地のことを戦場なんて書くと、またウチの新聞あたりがうるさいし、自分たちのおかげで防衛相が吊し上げられるのを見るにしのびない。
そう考えて自衛隊が余計な気を利かせたというのがホントのところだろう。
つまらぬ文言を捉えて大騒ぎするほうにも問題アリってところだな。
自衛隊もつまらぬ忖度はやめて、これからはどうどうと、ええ、戦場に行ってきました、文句があるなら政府に言ってください、わたしたちは粛々と命令に従っただけですと、なぜいわないのか。
まあ、今回のことに懲りて、これからは自衛隊もそう答えるようになるだろうから、わたしはあまり心配してないけど。
それより1面の下のほうの天声人語に載っていた文章が気になった。
公開された「イラク日報」に、初めて海外に派遣された自衛官が、バクダッドの売店で、日本製のカップラーメンを発見しておどろく記事があったそうだ。
過酷な環境に置かれた兵士たちの記述もあるらしいけど、いくら戦地といえ、日本政府の手厚い保護のもとでの活動だ。
砂漠の生活が過酷だなんていっていたら、わたしみたいにひとりでシルクロードをさまよってきた人間はどうなっちゃうのさ。
おそらく海外派遣がなければ、兵士の中には一生海外を見に行こうなどと考えない者もいただろう。
どんどん狭くなっているこの世界で、ぬくぬくと温室のような日本に閉じこもっているほうがおかしい。
わたしはこういうカルチャーショックを体験することも、現代っ子の自衛官には必要だと思う。
そんな若者の中から、混乱する国々にいかに多くの支援を待つ人々がいるかという、いまの世界の現実を知る者が出てくることを疑わない。
| 固定リンク | 0
「(朝日)新聞より」カテゴリの記事
- 有料記事(2023.06.05)
- 朝日の世論調査(2020.09.04)
- 朝日新聞に感謝しよう(2020.06.04)
- ウチの新聞(2020.04.02)
- 悩む(2020.03.07)
コメント