また十戒
いや、ひどいもんだねえ。
先日放映された「十戒」って映画。
そうとうに古い映画だから、ひさしぶりに観返してみたけど、これってカルト映画だよな。
悪魔が乗り移った指導者モーゼが、いうことを聞かないエジプトの王様にいやがらせをする。
最初は杖をぽんと投げると、それがヘビに変わる。
なんだ、そんなヘボ手品かとエジプト王に看破されると、つぎにナイルの水を血に変える。
民衆がのどの渇きに苦しんでもエジプト王がへこたれないとみると、今度は疫病を流行らして民衆を苦しめる。
こんなふざけた神様がいてたまるか。
奇跡を起こせるなら、どうして宝くじを当てるとか、ナイルの水をアルコールに変えるとか、末期ガンの患者をその場で完治させるとか、もっとマシなことをやらないのか。
これでは疫病でわが子を奪われて苦悩するエジプト王のほうがよっぽど人間的ではないか。
こんな神様を信じているアメリカ人が、いまでも人口の半分ぐらいはいるというからオドロキ。
なんてことを真剣に考えているわけじゃない。
このていどの映画に感動していた古きよき時代もあったんだなってコト。
最後の紅海がまっぷたつに割れるスペクタクル・シーンだって、アナログの合成映画からデジタル合成に変貌する、そんな映画の歴史を見つめ続けてきたわたしには、時代の移り変わりの方がずっと身にしみるわ。
ところでこの映画のウラをとろうと、映画DBに “じゅっかい” と打ち込んだアナタ。
これはじつは “じっかい” と読むんだからね(わたしも3回目ぐらいにようやく気がついた)。
ホント、宗教用語ってひねくれているよな。
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