SF的発想
今朝の新聞に「通行人、特殊眼鏡で識別」という見出し。
このメガネをかけて相手を見ると、たちどころに警察のデータベースと照合され、犯罪者なら即逮捕できるという優れものだそうだ。
インターネットの発達で、権力者が個人情報を掌握し、プライバシーもヘチマもないというおっそろしい管理社会が、もうついそこまで迫っているというのである。
現代は情報の価値が信じられないくらい重要になっているので、これを防ぐためにいろいろと対策を立てておくべきだというのが、記事の主旨らしいけど、科学の発達を止めるすべはないのだから、未来がいまよりずっと進んだ管理社会になっていることはまちがいがない。
これからの社会に生きるしかない若いモンは、さっさとあきらめて、そういう社会に順応しとくことだ。
おれはどうしてもプライバシーのない社会はいやだという人もいるかもしれない。
そういう時代遅れの人のために、わたしが代わって頭をしぼってみた。
シュアハウスならぬシュアバシーなんてのはどうだろう。
これはシュアとプライバシーを掛け合わせた造語だけど、つまり個人情報を共有するのだ。
わかりやすくいうと、ある日Aさんが、Bさんの仕事、住まい、家族、名前までそっくり借りて、Bさんの職場に行くのだ。
今日はシュアバシーしましたといえば職場も了解する。
Bさんの奥さんは美人だからと不埒な考えでいてもダメである。
こういうことはオンナの人も権利があるから、仕事を終えてBさんの家にもどってみたら、奥さんの代わりにべつのおばさんがいる可能性もあるわけだ。
それはともかく、1週間もそんなことをしたあと、今度はCさんのプライバシーを借りることにする。
もちろんこの間、BさんもCさんも他人のプライバシーを借用しているわけだ。
そんなふうにみんながみんな納得したうえでプライバシーを共有すれば、しまいには自分が誰なのかサッパリということになるけど、パソコンは大混乱で、管理社会があっけなく崩壊することはまちがいがない。
まるでSFだけど、そういう社会に生きるにはSF的発想が大切だ。
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