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2018年7月 2日 (月)

漢字圏

ここに日本人と韓国人と中国人と台湾人の、4人のアジア人がいたとする。
顔を見ただけで、だれがどの国の人かを当てるのは日本人にもむずかしい。
でも文章を書かせればすぐわかる。
ハングルを書けば、これはもちろん韓国人だ。
しかし残りの3人は全員が漢字をつかう。
その漢字にひらがなやカタカナが混じっていれば、これは日本人だ。
中国人と台湾人はどちらも漢字ばかりだけど、文字をよく見れば同じ漢字でもかなり異なるのがわかる。
台湾は明治時代の日本語のような古風な漢字(繁体字)を使うのに対し、中国は日本人が見るとずいぶんいいかげんな漢字(簡体字)を使う。

ネット上には極東アジア人が作ったサイトもたくさんあるけど、中国語をすこしかじったことのあるわたしには、どの国で作られたものか百発百中だ。
べつにえらくはない。
現代ではこれはそろそろ常識だ。

中国語はすこし勉強したわたしだけど、ハングルについてはなにも知らない。
一説よると、ハングルは世宗大王という人が作らせた、すごく便利な言語だそうだ。
近世になってから、新たに考案された言語はないそうだから、そういう点でも奇跡的な言葉かもしれない。

便利はいいんだけど、おかげで韓国人は、世界でもめずらしい言語を使う民族ということになってしまった。
どこか辺境の少数民族ならまだしも、グローバル化された先進国のひとつとしては、これは不利にならないだろうか。
早い話が、まわりにだれもハングルを使う者がいないので、国際社会に打って出ようという韓国人は、英語のような国際語をべつにおぼえなければならない。
日本人だって似たようなものかもしれないけど、いちおう漢字を使っているから、文字さえみればなんとか意思の疎通をはかれる14億の国民がすぐとなりにいるのだ。
英語のわからないわたしが、なんとか中国を旅することができたのも、漢字を使っていたせいである。

韓国も漢字を使っていればよかったのに。
漢字はそのかたちが意味をあらわす表意文字で、読み方はそれぞれの国が勝手にしていいという言語だから、国際語としてこんなにふさわしいものはないではないか。
国内に言語が多すぎて、とかく齟齬をきたしているインドも漢字を取り入れてくれるとよかったのに。
そうすれば極東アジアからユーラシア大陸にかけて、大きな漢字圏が形成され、これだけで世界の人口の1/3以上を占めるから、将来は欧米人のほうが必死で漢字をおぼえることになったかも。
そうすればわたしもサムセット・モームのように、言葉の心配なしにもっとたくさんの外国を見てまわれたものを。
ちょっと自己中心的な考えでしょうか。

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