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2018年7月28日 (土)

やわらかい軍隊

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これは「海外の万国反応記」というネット掲示板に載っていた写真だけど、どこかの観艦式や記念行事で撮られた写真らしい。
自衛隊というとおカタい仕事で、うっかり冗談もいえない職場と思われていそう。
しかしアンパンマンの魚雷だなんて、最近の自衛隊はなかなかユーモアがある。
2番目のタイヤが3個ならんだ写真は、見えない戦闘機ステルスだそうだ。
笑っちゃう。

笑いながら思い出したことがある。
わたしが海上自衛隊にいたころ、対潜水艦訓練に、ヘッジホッグ機雷発射というものがあった。
ヘッジホッグというのはハリネズミのことだそうで、なんでこういうかというと、ま、現物の写真をご覧じろ(3番目の写真)。

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これの発射訓練でよく房総半島の沖に出かけた。
ビール瓶をさかさにしたような機雷を24発、発射機に装填して、あとはソナーが潜水艦を発見するのを待つ(いちおうそういう設定)。
大砲の発射に比べるとのんきな訓練だった。

じっさいに発射の号令がかかるまで、わたしたち新兵は戦闘準備をしたまま、発射台のまわりでたむろしていた。
そのうち退屈したわたしは、装填されていた機雷にマジックで落書きすることを思いついた。
どうもいたずら好きは当時からのものだったようだ。
模擬弾だから、発射はされても、本物とちがって水中で爆発はしない。
どっちにしたって海底に沈んでそれっきりになるものだからかまわんだろうと、いい気になってハートのマークや、当時文通していた郷里の知り合いの女の子の名前を書き込んだ。
それを見てまわりの兵隊までがみんな、オレにも書かせろと言い出した。
もう半世紀もまえに体験した、軍隊時代の愉快な思い出だ。

落書きだらけではなはだみっともなくなった模擬弾は、いまでも海底に鎮座しているのか、それともとっくに朽ち果てただろうかと、アンパンマンの魚雷を見て思い出した。

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