終末
だいぶ目がショボショボしてきた。
べつに体はどこもわるくないのに、足もへなへなになってきた。
いまが人生最高と思えるくらい気楽に生きているけど、ときどき終末について考える。
わたしがもっとべつの、少しはまともな人生を選んだとしても、いまぐらいの年齢になれば、きっと考えていただろう。
わたしに子供がいれば、わたしは子供に頼って、幸福な終末を迎えることができただろうか。
そりゃ無理だ。
そんな幸せな老人が、世間にいったいどれだけいるって。
寝たきりになって、家族の全員から、はやく死んでほしいと望まれるのがせいぜい。
行く手に巨大な滝壺が待ち構えていることを知っていながら、流れに身をまかせているほうが気持ちいいので、みんな必死で見ないふりをしているのだ。
夏休みが終わると、そして秋の気配を感じると、ロクなことを考えない。
これがわたしの子供のころからの傾向。
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