ライオン
ライオンというと、かっては百獣の王と称されたことがあった。
1対1でケンカをしたら、そりゃ、ゾウのほうが強いけど、ゾウは好んで他人にケンカを売るような動物ではない。
となると、やっぱり百獣の王にふさわしいのはライオンということになるだろう。
すべての動物に君臨し、愛情こまやかで、子供をいつくしむ。
擬人化すれば人間の模範にさえなる。
ところが近年、そんなライオンのイメージが転換しつつある。
じつはライオン社会では、子殺し、同胞殺しがめずらしくないことが、ドキュメンタリー番組などで次第にあきらかになってきた。
先日の「ワイルドライフ」という番組でも、おとなの雄に殺される若いライオンや、逃げおくれてまわりからオモチャにされたあげく、殺される可愛らしい子供ライオンが出てきた。
ついでといっちゃナンだけど、ハイエナに噛みつかれてひいひい逃げまわるライオンまで。
これが自然の当然の掟かも知れないけど、手塚治虫大先生がいまの時代に生きてれば、はたして「ジャングル大帝」で、ライオンを理想の王者として描いたかどうか。
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