日本式
ゴーンさんの逮捕、本人の地元のフランスでも、なんで大金持ちのくせに脱税なんてするんだという疑問の声。
それに対して、金持ちほど強欲なんだよという声も。
たしかにお金持ちは、金持ちになりたいという欲望のために努力をして、その地位に登りつめたんだろうから、もともとそういう人間が多くても不思議じゃない。
家族や子孫のために頑張ったのだというなら、むしろおのおのが欲望を制御したほうが、平和で安定した社会のため、とどのつまりは子孫のためにもなると思うんだけどねえ。
この先、ぎゃくにゴーンさんのほうが日産を訴えるかもしれず、事件がどうなるかぜんぜんわからないけど、この事件をみて思うのは、日本では格差社会に反抗する動きが脈々と続いているのではないかということ。
もの言う株主の村上世彰や、ライブドアのホリエモンが早々につぶされたことなどをみると、そう思いたくなる。
とことんひとり勝ちなんて、日本ではけっして許されることではないのだ。
ゴーンさんはそのへんを読みまちがえた。
だから日本は発展できないのだという人もいる。
アメリカのように人間の欲望を解き放ったほうが、国の発展には役立つという人もいる。
そうだろうか。
日本は人間の欲望を制御したままで、ついこのあいだまで、世界第2位の発展を誇っていたではないか。
米国と同じような格差社会の中国が台頭したいまでも、技術開発や安定した民主主義で、この両者にけっしてひけをとるものではない。
一方にアメリカ型の社会があるなら、その対極に日本のような非格差社会があるのだと、そういう見本として存在感を示してほしいというのがわたしの希望だ。
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