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2018年12月12日 (水)

化かしあい

とりあえず2島返還で手を打つかと思われた北方4島の問題。
ところがここにいたってラブロフさんが、北方4島は第二次世界大戦の結果、ロシア領になったと認めろと言い出した。
そうでなけりゃ2島も返さんというつもりらしい。
日本としてはプーチンが唐突に、前提なしに平和条約をなんていいだしたから、これは向こうもしびれを切らしたなと読んで、それじゃ2島だけでも返してもらおうかという気になったのに、また障害物だ。
でもこれが国家間の交渉というものなんだろうなあ。

相手の顔を読んでその気になると、今度は相手にこっちの顔を読まれてしまう。
日本の首相は2島の返還を自分の功績にしたいのだな。
そんならこっちの条件を呑むだろう。
だからと相手の顔をうかがいつつ、すこしでも自分たちに有利な条件を呑ませる、これが外交の基本だ。

その点、トランプさんははっきりしている。
トランプの野郎はノーベル賞が欲しい。
だからいまならこっちの条件を呑むだろうという北朝鮮に、やめた、やめた、そんなら交渉は止めだって、ホント取りつく島もない。
今朝の新聞によると、アメリカがいくら電話しても北はダンマリだそうだ。
もう交渉をあきらめちゃって、米国の大統領選挙待ち、藁人形にクギを打ちながら、トランプさんの退陣を祈願する作戦に切り替えたようだ。

安倍クンもプーチンに向かって、あのね、あんたのところの条件をみんな受け入れていたら、ワタシの首が飛びます。
この話はいったんなかったことにしましょうとイッパツかましてやるべきだな。
そういってまた相手の顔をうかがう。
相手がキツネならこっちはタヌキだ。

そういうふうに相手の出方をうがっている最中なのに、日本のマスコミはラブロフさんの発言をどう思いますかなんて訊く。
おいそれと手の内を明かすわけにいかない河野クンの事情を忖度して、質問をひかえようって気はないのか。
まだ曲折があるだろうけど、わたしは北方4島の問題はすこしづつ解決に向かうと期待してんだけどね。

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