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2018年12月 5日 (水)

アップデート

ネットニュースを読んでいたら、アップルが古いiPhoneのOSをアップデートさせるさい、iPhoneの動作を意図的に遅くさせる機能を組み込ませたとして、集団訴訟を起こされているというものがあった。
記事だけではよくわからないけど、そうやって新機種への買い替えを促進させていたとしたらひどい話だ。
でもわたしは驚かない。

つい最近もこんなことがあった。
いつも使っているプリンタがおかしくなったので、インクヘッドのクリーニング、強力クリーニングをしてみたけど、治らない。
インク・カバーを開けると、黒と黄色のインクのランプが点灯していない。
原因はこのへんにありと思ったけど、黒インクなんかまだ交換したばかりだから、インク切れではない。
よく見たら、この二色だけは純正インクではなく、市販されている互換インクを使っていた。
それで新しく純正インクを買ってきて、互換製品と交換したら、それだけでいっぺんに治った。

うーんと考えるんだけど、プリンタメーカーではもちろん純正インクを使ってほしい。
しかし互換インクも大手の家電店で売られている正式な商品である。
この場合、困ったプリンタメーカーが、ネットを通じてドライバのプログラムを、インクの種類を探知して、互換製品の場合、正常に動かなくなるようなものに変更したということは考えられないだろうか。
証拠があれば訴訟沙汰になりかねない事例だけど、ふつうの素人には証拠をつかみようがない。

つまりアップデートやバージョンアップを通じて、ソフトメーカーは自分たちの都合のいいように、あとからいくらでもソフトやドライバを改造できるのだ。
わたしの知り合いにもアップデートやバージョンアップに異常な執念をもやす人がいるけど、その実態はそんなものである。

バグや不具合の修正という本来の役割をべつにすれば、ほかにもメーカーの都合で勝手に行われている改造がありそうだ。
たとえばわたしたちがどんなものに興味を持っているか、なにを欲しがっているか、それを収集するための機能(スパイウェア)をOSやアプリに組み込むこと。
みなさんの中にも、パソコンで美味しい食べものの店や、旅行の行き先を調べたら、つぎからは頼みもしないのにそれに関連した項目ばかり出てくることに気がついた人がいるのではないか。
スパイウェアが組み込まれているからである。
アップルのような姑息な手段は言語道断だけど、スパイウェアを組み込むていどの改造なら、ウイルスのように利用者に迷惑をかけるわけではないし、あまりマスコミも騒がない。

いまや個人情報が一大産業になる時代だ。
通販会社だけではなく、デパートも旅行会社も自動車会社も、あらゆる企業が個人の嗜好を探ろうと必死になっている。
おそらくウインドウズや、ワード、エクセル、アドビなどのソフト、そしてアンドロイドのOS、最近ではスマホのさまざまなアプリにしても、アップデートやバージョンアップをして下さいという要望が来たら、まちがいなくスパイウェアが組み込まれると思ったほうがいい。
もちろん、中にはほんとうに必要なアップも(すこしは)あるだろうから、それをするなとはいわないけど、そのくらいのことは頭に入れておくべきである。

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