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2019年1月23日 (水)

散骨希望

わたしがあんまり自信たっぷりに主張するもんだから、最近は簡略化したお葬式の希望者が、わたしのまわりにも増えているようだ。
つい先日も、発ガンしちゃった知り合いのTさんが、散骨がいいなあと言い出した。
彼とわたしの共通の知り合いが1年まえに亡くなったけど、故人は生前から自分の死にぎわについて、あざやかすぎるくらい手を打っていて、奥さんやまわりの人間にほとんど負担をかけずに逝ったということがあったから、彼もそれを見習ったのだろう。

だってあなたのガンは胃ガンでしよう、いまどき胃ガンで死ぬ人なんていますか。
そういってみたけど、 いや、オレも葬式は簡単にやるんだ、散骨がいいと、Tさんの決心はなかなか固そうだ。
わかりました。
あなたがめでたく成仏したあかつきには、わたしが責任を持って散骨を引き受けましょう、ってことになってしまった。

Tさんの身内はもうほとんどいないから、どんな葬式をしたってかまわないようなものだけど、問題があるとすれば嫁にいった親孝行な娘さんで、彼女がそんな安っぽい父親の葬式に納得するかどうか。
そのへんをようく言い含めておいてくださいといっておく。
散骨なんてわけがないと考えているのはわたしだけで、いまでもしきたり通りの葬式にこだわる人はけっこう多いのである。

これだけじゃない。
念のため聞いておいた。
散骨場所はどこか希望するところがありますか、奥多摩なんかいい山がたくさんありますけど。
とたんにTさんは遠くを見つめるまなざしになって、オレはサンゴ礁の海を期待してるんだ、沖縄の離島の美しい海がいいなあと乙女チックなことを言い出した。
死ぬのは本人、お手伝いするのはわたしだからどこでもいいけど、あまり遠いと墓参りに行く娘さんが大変そう。

そうだ、そのうち現場の下見に行こうといいだして、最近出不精になっているわたしに、旅の予定がひとつ。
ほんとに実現するかどうかわからないけど、沖縄なら夏になるまえに行かないと混雑するし、水着のピチピチギャルのまえで散骨の話なんかするのって、やっぱりマズイでしょ。
できれば、わたしの元気なうちにお願いしたいもんだけど。

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