真綿で首を
昨日の新聞の1面に、いま大統領がふたりいて、どちらもオレがオレがで揉めているベネズエラの、骨と皮になった最下層民の母子の写真が出ていた。
これは人道問題だ、こういうときこそ報道機関の出番だって張り切る新聞の気持ちもわかるけど、具体的に日本人に出来ることは多くない。
なんとかしなさいといったって、権力闘争まっ最中の両大統領に声が届くかどうかも怪しいし、かわいそうな母子のために支援金を出したって、それが有効に使われるかもわからない。
責任は現行の大統領にあるのだから、国連が軍隊を出して強制的に大統領を交代させればいいかっていうと、これは第三者による不当な介入だって、 かえって現行大統領の側を団結させるかもしれない。
日本はそもそもアメリカ追従だから、なんとなく新しい大統領の味方をしてしまうけど、あのへんの国で、大統領が変わって、劇的に状況が改善したって国はひとつもないぞ。
ベネズエラのように人道問題とされる国家はあちこちにある。
日本のすぐそばにだって、国民が骨と皮になっている北朝鮮という国がある。
ただ北朝鮮の場合、悲惨な国民を救うためになんとかしなくちゃというのは、いま先進国の共通の課題になっていて、あまり積極的ではないけど、中露でさえ表立って反対してないくらいだ。
ひとり逆行して、そんな北の権力者の保護にやっきになっているのは、肝心のおとなりの韓国だけど、今度はフランスまでアジアに軍艦を派遣して、経済制裁を着実に実行するため、監視の目を光らせるという。
まだるっこしい。
さっさと軍隊でも派遣してトップを変えてしまえという声もある。
しかし武力で他国に干渉すると、どうしても中露のおもわくがからんでくる。
やはり経済制裁で、真綿で首をしめるような方法がベストではないか。
時間がかかるけど、これだとヤケを起こして核やミサイルをぶっ放すわけにもいかないし、うまくいけば内部からの権力崩壊を誘える可能性もある。
トランプさんがそうしたことを見越して、正恩クンに大恥をかかせたのだとしたら、わたし的には将来、彼にノーベル平和賞を与えてもいいと思っている。
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