« 独裁 | トップページ | 読書 »

2019年8月29日 (木)

恋愛小説

目がだいぶしょぼしょぼしてきたので、わたしもそろそろ仕事をリタイアするつもり。
リタイアすると毎日がヒマだ。
図書館にでも入りびたって本を読むか。
まごまごしていると老眼が嵩じて、本も読めなくなるかも。

でもねえ、最近の小説って、芥川賞にしても直木賞にしても、およそおもしろくないものばかり。
森鴎外の「雁」や夏目漱石の「草枕」、谷崎潤一郎の「春琴抄」のような、しみじみとこころに残る傑作ってないものねえ。
とくにいつまでも記憶に残る女性を描いた小説がない。
なければ自分で書いてしまえばいい。
どうせ時間はたっぷりあるのだから、来年か、さ来年の芥川賞でも狙ってみるか。

そう考えたけど、まったくゼロの状態からひとりの女性を創造するのはムズカシイものだ。
自分の人生のなかで交差した女性をモデルにするなんてのはどうだろう。
こういうことは有名な作家もやっていることだし。

で、思い出をなぞってみた。
わたしは漱石の三四郎みたいにオク手のほうだったから、過去に交差した女性は多くない。
それでも、たとえば海上自衛隊時代に、横須賀のスナックで知り合った娘なんかどうだろう。

自衛官は外出してもかならず夜の10時か11時には帰艦しなければならない。
艦と陸地をむすぶのは内火艇で、送迎の時間は決まっているから、これに乗り遅れたら大変だ。
慎重なわたしはいつも早めに桟橋まで行って、近くのスナックで時間つぶしをするのが常だった。

そんなことが重なるうちに親しくなったのが、やはりこのスナックに入りびたっていた若い娘。
この娘をモデルにして、こころに残る恋愛小説をでっち上げようか。
そう思ったけど、べつに深い関係になったわけでもなし、ただ夜の公園で二人きりでお話をしたくらいだから、とても小説にはなりそうもない。

それじゃ山登りで知り合った人妻はどうだ。
しみじみとした恋愛なら、むしろ人妻のほうがふさわしいかもしれない。
こちらも大した実績があるわけじゃないけど、彼女とふたりきりで秩父へ寺社参りに行ったことがある。
かなわぬ恋のふたりが、秋色も濃い三十四カ所の札所をめぐるなんて、これほどしみじみとする設定はないだろう。
どうせ小説なんだから、具体的な内容は勝手に想像をふくらませればいいし、最後はふたりとも谷底へ落っことして心中させてしまう手もある。
うまくいけば映画会社に原作として売り込めるかもしれない。

うん、これで行こうと決心したけど、考えてみたらこの人妻はまだ生きていて、あいかわらずにぎやかだし、先日も椎間板ヘルニアで悩んでいるなんていっていた。
そんな状況を想像したら、せっかくのアイディアも雲散霧消したワ。

|

« 独裁 | トップページ | 読書 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 独裁 | トップページ | 読書 »