東京裁判
終戦の日に新聞に「東京裁判」という映画の記事が出た。
監督が小林正樹で、終戦のおりの天皇の玉音放送を、そっくり5分間も流すかどうかで揉めた映画だそうだ。
1983年の映画だけど、わたしはこの作品を観たことがない。
小林正樹というと、「人間の条件」や「上意討ち」などの作品で知られる、まあ、日本の基準では巨匠といっていい人である。
確たる証拠はないものの、わたしはいくぶんか左翼思想をもった人だったと思っていた。
そういう人が作った映画だと、朝日新聞が喜びそうな映画になっているのではないか。
そのあたりに興味があったので調べてみたら、うまいことにこれが YouTube にまるごとアップされていることがわかった。
「東京裁判」と聞くとまっ先に思い浮かぶのが、スタンリー・クレイマー監督の「ニュールンベルグ裁判」だ。
どちらも先の大戦終結後の戦争裁判を描いているけど、決定的に異なるのは、「ニュールンベルグ」のほうは事実をもとにしたドラマであるのに対し、「東京」のほうは記録映像を集めた純然たるドキュメンタリーであることだ。
ほかにも「ニュールンベルグ」のほうで裁かれるのは、戦争当事者ではなく、ナチス・ドイツを背後からささえた法律家たちであり、「東京」のほうは、東條英機を筆頭とするA級戦犯たちであることなどがちがう。
なかなか気骨のある映画らしいので、じっくり観てブログのネタにしようと思ったけど、なにしろこの映画、ぶっ通して観ると4時間半もかかるのだ。
そういうわけで、感想は明日かあさってになりそう。
請う、お楽しみに。
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